皆様、おはようございます。今日は7月6日月曜日、私は中小企業診断士の福田徹です。
今日のブログは、経営者の視点について考えます。
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ある企業の後継者候補の方が、会計帳簿の中身を見ながら「(こんなに細かい事までみる)経営者は大変なんですね」という趣旨のことを私に言いました。
それを聞いた私は、「そうではないのです」と説明をはじめました。
経営者は、人を使って事業を行います。帳簿の一行一行に目を配ることは本来の仕事ではなく、誰かにやらせるか、簡単に管理する方法を考えればよく、すべてを把握する必要はないのです。
それでは、経営者はなにをするのでしょうか?
経営者は、企業が向かう方向を決めます。状況を分析・判断して、いくつかの行くべき方向を考えて、最後は安全策を取るかリスクを取るかを自分で決めることが経営者の仕事です。
だから、経営者は高い視点から状況を俯瞰する必要があります。
時には、帳簿をひっくり返してコストカットを行うときもあるかもしれませんが、それは経営者の仕事の本筋ではありません。
本筋の仕事に集中するためには、高い視点からでは見えない部分について、権限を委譲して誰かに任せることが必要です。権限を委譲してその人を通じて管理するのです。そして、経営者はその人についてよく目を配るようにすればよいのです。
つまり、経営者の仕事は、これから企業が向かう方向を決めること、人に任せること、そしてその人に目を配ることなのです。
件の後継者候補氏にも、そう説明して差し上げました。
彼にはこれを機会に、次期経営者として、経営者の仕事を再認識していただき、決意を新たにしてもらいたいと思っています。
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