中小企業診断士 福田 徹 ブログ

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コミュニケーションの場づくり

2009年05月07日 | 福田徹の人・組織

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。5月7日木曜日、ゴールデンウイーク明けの今日は天気がまだぐずついています。



 同世代の友人の家は、リビングルームを中心に作ってあります。リビングルームはリビングルーム側を向きながら調理できる開放キッチン、そしてダイニングルームとつながっており、敷居のない一つの空間になっています。
 子供も大人も自室を持っていますが、家に帰るとき、食事をするとき、バスルームを使うとき、そして出かけるときにはかならずリビングルームを通る構造にしてあります。
 そして、リビングルームはそれぞれが好きなことをして、そこにいられるように工夫されています。

 今は親も子供も忙しくて、なかなか話をする機会をつくるのが難しい時代です。
 だから、友人一家は、子供が学校から帰るとき、親が仕事から帰ってくるとき、また食後などのわずかなチャンスを逃さないために、空間を上手くコントロールして、コミュニケーションの場を作っているのです。


 ところで、私が昔ある外食店でアルバイトしたいたときにこんな事がありました。その店は狭い店で、デスクワークをする専用スペース(店長室など)がありませんでした。
 時間帯責任者だった私は、雑居ビルの階段室を使って休憩する仲間のとなりで金銭管理等の事務処理を行ったものです。その頃の私は、店裏の非常階段で十分に部下とコミュニケーションを取っていたのです。コミュニケーションが取れていたおかげで、部下である同世代のアルバイトたちも私の指示を良く聞いてくれて、スムーズに店舗を運営できていました。
 
 ところが、その店舗が改装になり、改装再オープンの後に異変があります。どうも、責任者の私が指示してもうまく相手に伝わらないのです。伝わらないから、こちらもイライラしてしまい、居丈高な態度で部下に接してさらに、ぎくしゃくしてしまう。そんな状態に陥りました。

 原因は、改装で店長室や休憩室ができたことでした。店長室休憩室が整備されたおかげで、いままでのコミュニケーションが途切れたのです。
 狭い非常階段で仕事をしていた時には全く気付かなかったことですが、仲間達とのコミュニケーションが時間帯責任者としてのリーダーシップにはとても大きく役立っていたのです。

 それに気付いた私は、金銭管理など店長室で行うべき業務を除いてデスクワークはできるだけ休憩室で行うようにやり方を変えました。そして、コミュニケーションに時間と気持ちを割くように努力して、徐々にギクシャクしてしまった関係を修復しました。

 その後、外食企業に勤めて店長をやってきましたが、デスクワークはできるだけ休憩室で部下と話をしながらするようにしてきたのは言うまでもありません。


 友人の家、私の体験と二つの例を挙げましたが、言いたいことは一つです。つまり、コミュニケーションの場は意図して作るものだと言うことです。それは、建物の造作を考えることかもしれませんし、自分自身の在る場所を考えることかもしれません。いずれにせよ、コミュニケーションは単なる結果ではなく、意図して場をつくって行うものだと言うことです。

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