3月19日 震災生活9日目
この日、震災後初めの買い出し。
これまでずっと、物がない人を優先に、自分はなんとか備蓄でやると決めていた。
だが、1週間経って開く店も増えたので、ついに買い物したのだ。
少し店先に並んだ。
二列に並び、数人ずつ店内に入っていくよう案内される。
品薄なので、一人何品までと制限あり。
牛乳は出荷不足らしい。
この日の昼餉は、スーパーマーケットで買ったおにぎり弁当。
ついにご飯を食べた。お腹いっぱいになった食事は久しぶり。
ありがたやありがたや。
近所で米も買えた。これで毎日ご飯が炊ける。
この日は、宮城の米が品切れで、入荷したての津軽米を薦められた。
さて、町の様子だが、長町駅や鉄道高架橋、懸命な復旧作業と工事が進められている。
長町病院付属クリニックは損傷が激しい。
OKスーパーだった建物は、解体を始めていた。
震災直後には店頭販売をしていたが、その後、建物の危険度判定が赤で解体。
震災から1週間ほどで、スーパーマーケットや食品小売店以外にも、飲食店や美容院、花屋さんなども店を開け始めた。
「みんなで頑張ろう」という思いが伝わってくる。
仙台の町、動き始める。
明日はもっと良くなる、そう思えた。
みんな、短い言葉で表せないほどに、様々な思いがいっぱいになっているのが分った。
町を歩き、たまたま傍にいて声を掛けた方も、お店の方も、
「大変だったでしょう」と話しかけると、笑顔を見せつつ、短い間にたくさんの思いを語ってくれた。
語りきれないほどに。
「お世話様です、ありがとう」といいながら会話してきて、爽やかな気分になる。