ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
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本吉・宮城沿岸の町:2011-11-07

2017-05-09 15:51:49 | 東北被災地のあゆみ:気仙沼

ここは、大丈夫だろうか。

志津川、歌津を回って、その破壊された現状に不安になりながら、国道45号線を、さらに北に進んで本吉に寄る。

途中、鉄道が分断されているのを見にする。

果たして、本吉の商店街はどうなっているのか。



「あ、あった」かつてのままの、商店街だった。


以前に寄った、菓子店の「三浦屋」もそのままだ。

あの時に食べた菓子も、そこにあった。

お店にいたお母さんも、あの時と同じく、和やかで気さくだ。



「何年か前に来て、震災後どうかと思っていました。志津川、歌津と寄って、みんな無くなっていて、こっちも心配しましたが、ここはあって良かった。」と話しながら、言葉の終わりに不覚にも涙が滲んだ。



聞けば、家の裏の畑まで津波が着たが、ここは無事だったという。

良かった、本当に良かった。



あの時と同じ、「ビスケット饅頭」を買った。本吉の思い出の味だ。

お店のお母さんが、

「これ、おまけ」と、ゆべしを入れ、

「また、来てくださいね」と言って、送り出してくれた。



かつて来た時は、当然ながら、こんな事になるとは思っていなかった。

ただ、地域の魅力を見つけて嬉しがり、楽しんでいた。

その思い出が、とても大切な宝であることを、実感するこの頃である。




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