小沢映子 わたしが伝えていきたいこと

「愛する富士市を、愛せる富士市に」 静岡県富士市議会議員 小沢映子ブログ

元美の医療裁判 陣痛促進剤のこと

2008年06月15日 15時39分24秒 | 元美の医療裁判
 陣痛促進剤については、安易な使用のため全国各地で被害が続出しました。厚生労働省を動かしたのは、医療者ではなく、「陣痛促進剤による被害を考える会」の当事者である出元さんや勝村さんたちが、調査し、厚生省に交渉していって、初めて危険が認識されて、薬の使用の能書きが、ただされました。

 日本の医療が抱える構造的な問題も見えてきます。産婦人科は4人体制でドクターにとっては厳しい状況だったと思います。以前のブログのコメントに県西部の方が、4人は最低人数、事故がおきてもおかしくない状況と書いてくれました。とにかく医師不足が、医療事故に繋がっている一因でもあると思います。
 シンポジウムでも日本の医師の数は他の先進国の半分、仕事は1.5倍やらなくてはならない。政府は、医師の数を増やすと医療費が増えるので抑制しようと考えてきた。と医師が発言していました。
 特に産科は24時間いつお産があるかわからない状況で、厳しい勤務を強いられます。そこへ持ってきて医師数が少ないので、陣痛促進剤を多用するようになるのかもしれません。
 日本は出産時間をグラフにすると明らかに、土日と夜間の出産数がガクッと減るきれいなグラフになる珍しい国です。
「母体がお産の時期に来てないのに、陣痛促進剤で無理に押し出そうとすると、自然分娩とは、痛みの質も違うし、病院でやっていて自分も怖かった。そこで自分の患者には、薬を使わず「いつでもおいで」といって自然分娩にした。すると病棟の看護師さんたちに『あーあ、また夜中のお産だわー。』と聞こえよがしにいやみを言われる。」
 このように人工的なお産に、警鐘を鳴らしているドクターもいます。
 促進剤の使用法が、禁止されても、一度楽な思いをすると、安い薬なので直接買って、こっそり使っている開業医も多い。との報告にびっくりします。

 医師たちの過剰な負担をなくすことも、良質な医療の条件です。隠すのではなくすべてを透明にして、失敗事例は、今後に活かす。一生懸命やったうえでのミスは、病院が責任もって対処するシステムを作る等々、が必要です。
 産科医がいなくなるのは、裁判(民事)のせい(福島事件のような刑事告訴は別です)ばかりではなく、労働条件やシステムによるものも大いにあると思います。
国は安心安全な医療を真剣に考えていって欲しいと思います。

陣痛促進剤による被害を考える会

終わり ぺこ <(_ _)> 長々とお付き合いくださってありがとうございました。
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4 コメント

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凄い (堀内)
2008-06-17 22:19:11
いろいろな意味で凄い内容ですね
こちらの弁護士さんも納得できなかったでしょう。疑わしきは罰せずの世界なんですね。

何で裁判は長くかかるのでしょうか?
途中で裁判官が代わるなんて最低ですね


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長くなるんです (小沢映子)
2008-06-18 21:30:01
 麻原しょうこうみたいに、注目されている裁判は日程をどんどん入れていきます。
 でも普通の裁判は次回日取りを決めるとき、裁判官が「〇〇日ではどうですか?」弁護士3人がそれぞれ「都合が悪いです」とのやり取りで結局2ヶ月それ以上開くこともざらです。医師の尋問のときは伸びに伸びて1年近く開いたこともあります。速記者がいなくて延期になったこともあります。長くかかるわけです。
裁判官は2~3年で転勤になります。
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Unknown (n)
2008-07-29 01:01:26
富士市の産科問題について探していてこちらにたどり着きました。5月1日のシンポの議事録や、娘さんの裁判のエントリについても興味深く拝見させていただきました。
色々を乗り越えつつ医療や福祉を良くするために奔走されているようで、尊敬します。

ひとつだけ

>土日と夜間の出産数がガクッと減るきれいなグラフになる珍しい国

これは良く聞くのですが、これについては
http://obgy.typepad.jp/blog/2007/05/post_e099.html
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/02/post-1341-34.html
といった説明の方が合理的な気がしますので、ご一読いただければ幸いです。
返信する
n様 ありがとうございます (小沢映子)
2008-07-30 19:49:36
コメントありがとうございました。
参考にさせていただきました。

これからも、気付いた事があれば、お知らせくだい。

ヽ(*^。^*)ノ
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