小沢映子 わたしが伝えていきたいこと

「愛する富士市を、愛せる富士市に」 静岡県富士市議会議員 小沢映子ブログ

元美の医療裁判 その2

2008年06月07日 02時58分48秒 | 元美の医療裁判
 双方の準備書面のやり取りが一通り終わると次は証人尋問の段階になります。
証人を請求した側が行う尋問を「主尋問(しゅじんもん)」、相手方が行う尋問を「反対尋問(はんたいじんもん)」といいます。原告側(私たち)が請求した証人については原告側が主尋問、被告側(病院側)が反対尋問を行います

 95年3月病院の助産師さんが証人尋問で法廷に立ちました。こちらの弁護士が打ち合わせしていた質問をしていきます。病院側も弁護士が主尋問をして終わりました。その後、日を改めて、小児科のドクター、産婦人科のドクター二人、そして97年の5月には私、計5人が証人尋問されました。この間、尋問だけでも2年以上かかりました。
 私は実際あったこと記憶しているままに答えればいいので、嫌な思いをすることはありませんでした。むしろ事実に迫っていって、いろいろな事が明らかになっていくので、良かったぐらいです。ドクターは尋問で、つじつまを合わせようとして、結局、かえって病院側の矛盾点が浮き彫りになりました。

 時期が来ていないのにも関わらず、ベッドの都合で入院したことも問題ですが、急激な陣痛促進剤の投与による、過強陣痛(子宮の収縮が普通のお産と違い、強い陣痛に伴い、子宮の収縮が強くなるため、胎児仮死や子宮破裂の危険があります)によるもの。カルテにも過強陣痛による心音低下と書いてあります。
 胎児の心拍数は平均140回/分が正常にも関わらず、過強陣痛で15分間計れなかった後、やっと計れたものの、80回/分という、高度の除脈(脈拍が低く危険な状態)にもかかわらず回復と判断している。
 その後もアクセレーションなし(胎児の反応がない)をスリーピングベビイと誤っている。
 漫然と2日以上放置した。その後破水、羊水混濁著明(胎児が低酸素で苦しいと胎便をするので羊水が混濁した)他にも、産瘤が著明なのに禁忌である吸引をしている。全部が争点になった訳ではないものの、看護録やカルテのすべてを検証する中で、私の中ではすべての事実が明らかになりました。 

 何人かのドクターにも意見を聞きましたが、「この状態は死の一歩手前だ」と呆れる方、首をかしげて「こんなに引きずるなんて信じられない」という方、「こんなのはどんどん裁判をやったほうがいい」という方、どこそこに処置や対処のずさんさが、明らかでした。

 いよいよ結審です。「最終準備書面」を双方が提出して、審理が終わりました。次は判決です。

 98年3月、富士地方裁判所で判決が出されました。私たちの言い分がほぼ全面的に認められました。
全面勝訴といってもいいぐらいです。1億の賠償額が被告である病院側に言い渡されました。(1億といっても、税金からではなく、毎年保険料を払っているので、保険会社が払うのです。)

ところが!ところが!とんだどんでん返しが待っていました。
その3へ続きます。


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