小沢映子 わたしが伝えていきたいこと

「愛する富士市を、愛せる富士市に」 静岡県富士市議会議員 小沢映子ブログ

元美の医療裁判 終わりに

2008年06月14日 05時11分51秒 | 元美の医療裁判
 負けはしましたが、裁判をやって本当に良かった。つくづく思います。
わからないという事が一番苦しいのです。ちゃんと産んであげられなかった自分を責めたりもしました。
 しかし、どうしてこんなことになったのか。すべてが明らかになって、すっきりしました。元美に対して後ろめたい思いを持たず、一歩前に進む事ができました。

 裁判をやっている人たちは、こんな目にあうのはこの子で最後にして欲しい。この子の経験を無駄にしないで欲しいと、みな言います。私も恨みを晴らそうという気持ちはありません。学校を出て、2ヶ月も経っていない若い助産師さんがたった一人で、すべての処置を行なっていました。それも気の毒なことです。

 裁判を始める前、ずっと気になっていたのは、私が声を出さないことで、後からお産する人が同じ思いをしたらどうしよう、ということです。現にでらーとに来ている重症児たちの中に、前置胎盤で大量出血して病院に行ったにもかかわらず、病院内の連絡が取れていなくて、1時間放置され、親子で死ぬところでした。大変な騒ぎだったと、たまたま当時一緒に入院していた人が言っていました。また里帰り出産をしたとき安産タイプで2人目だったから必要もないのに、何の説明もなく無痛分娩をされて、親まで意識をなくして子どもは重度の脳性マヒになった人。陣痛促進剤使用による過強陣痛と思われるのに放置して子宮破裂、子どもは重度の脳性マヒに等々、それぞれ何らかの事情があります。でも裁判を起こす人はほんの一握りです。
 障害児を抱えそれでなくても大変な生活の中で、時間も労力もお金もかけて裁判をするのは並大抵の事ではありません。

 病院では産婦人科の先生も小児科の先生もお産や障害のことについて何も説明しないし触れませんでした。
 すべてを包み隠さずありのままに話して謝罪してくれれば良かったのです。これを教訓に事例を国や大学にも報告して、次からこんな悲劇が起こらないようにしてくれればいいのです。
 病院が事故を受け止めないかぎり、事故は続いていきます。問題点を公で知ってもらって今後に活かす道が裁判しかないなんて悲しいことです。

 今、国は病院と家族の間に入って医療事故問題の解決を図る第3者機関を検討しています。是非とも実効性のある充実したものにして欲しいと思います。

次回あと1回お付き合いをー 陣痛促進剤について


「愛する富士市を、愛せる富士市に」小沢映子公式ホームページ
http://www4.tokai.or.jp/ozawa/

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。