続きです
表情を読み取ることが難しい茉里子さんでしたが、日々のかかわりの中で緊張が減ってきて、坂口さん曰くいろんなことを語っていたよと。
クリスマス会ではいつものクリスマスソングがかかると、わずかに唇が動いていたよ。いつも会いに来るお父さんは茉里子さんかわいさに撫でたりつついたり、「ちょっとおとうさんやりすぎよ」といった様子をみせたり、大好きな沼津のおばあちゃんが帰るときは、血圧を上げて全身で帰って欲しくない気持ちを表していました。いつもお風呂にゆったり入れてくれる訪問看護師さんの声が聞こえると、目をパチッと大きく見開きました。
坂口さんのところへ来て1年たった4月、坂口さんは岐阜に帰りました。
その直後茉里子さんは体調を崩して入院しました。進行性の障害を持つ茉里子さんですから、退院できるか危ぶまれましたが、やっと退院の目処が立って退院カンファレンスとなりました。
病院の主治医、訪問医療の主治医、病院の看護師、訪問看護師、通所施設の看護師、居宅介護の看護師、訪問薬剤師、ヘルパー達、相談支援員、家族、皆一堂に会してのカンファレンスです。主治医は茉里子さんの、病気が進行していて、呼吸が止まるかもしれないこと、そのときはすぐに訪問看護ステーション、訪問医に連絡を取ること等々様々なことを話し合いました。
医療ケアも含めて重い障害のある人たちの地域生活に明るい光が差し込んだ気がしました。
その3に続く…http://blog.goo.ne.jp/fuji-eiko-1958/e/8acb26d2c0ffe34fc28bd6f1e4a23aa0