超長期債発行がブーム
日銀によるマイナス金利導入(2月) 投資家はプラスの利回りを求めて 10年を超える超長期社債市場に殺到
企業の信用力よりは利回りによる需給 一部の企業が高い利回りをだすことに釣られているが
期間が長いほど金利変動リスクは大きい
保険会社や銀行は 高い利回り求めて外債へ シフト
海外勢は 手持ちのドルを円転すると 上乗せ金利が手に入る このためマイナス化しても買ってくる
投信の信託銀行預け金 4月中旬から預け金に手数料がかかるようになったので投資家ニーズあり
社債発行市場は縮小
社債利回(マイナス )< 預け金手数料 なら社債を選択 流通利回りのマイナス化進む 7月15日発表 普通社債2449銘柄のうち24% 587銘柄がマイナス化(1月29日 日銀のマイナス金利導入発表時点ではゼロだった。その後英国のEU離脱後6月末に125銘柄。・・・格付けがトリプルB格以上 満期までの期間が3年以上・・・日銀の社債買い入れオペの対象条件都重なる。オペ対象以外はプラス利回りでも売買コストが賄えないため、売買は低調。→社債流通市場は縮小 歴史的な低さ 6月1兆3134億円 2005年頃は6-8兆あった 2015年度で20.6兆円 前年度比36%減 1999年度以降過去最低)→市場は流動性、価格発見機能失う
カネ余り 発行の減少(発行は6兆9400億円 14年度2割減 9年ぶりの低水準) 入れ替えの機会減少
低金利 社債の魅力減少 投資家は外債へ
国内社債市場参加者の減少 2015年度 30兆円割れの20兆6250億円 前年度比36%減 過去ピーク 2004年度 80兆円を超えていた
他法プラス利回り見込める発行市場は過熱 イールドハンテング状態 買うと手放さない ソフトバンク社債が人気 4年半で流通利回り1.1%(シングルA格のなかで利回り高い 平均は0.2% 背景は 大型M&Aの乱発・・・投資家の心証よくない)
買い手:生命保険会社など 売り手 これまでは電力ガス鉄道会社など安定収入が稼げる会社とされていた。
発行事例(2016年)
トヨタ 5月27日条件決定 200億円 20年 格付けAA+ 0.343% 20年債は18年ぶり 背景には 研究開発や設備投資の目線の長期化 自動運転やAIの活用など
大和ハウス 6月1日条件決定 100億円 10年 格付け AA- 0.603%
三菱ケミ 6月3日条件決定 200億円 20年 格付け A 0.83%
ANAHD 6月3日条件決定 200億円 20年 格付けA- 0.99% 3月末に トリプルBプラスから昇格したばかり A格復帰は1999年以来17年ぶり 機関投資家向け社債は2014年9月の12年債(150億円)以来 用途は過去の社債の償還資金 20年債は持ち株会社以前の97年以来