2016年7月29日 金融政策決定会合で決定
マイナス金利 年マイナス0.1%を維持(政府の金利コスト引き下げ) 国債購入量(年80兆円)もいじらず(政府を事実上ファイナンスする役割の拡大) ⇒ これらの変更は 財政ファイナンス拡大 と受け止められ 国債利回りが大幅に上昇するリスクがある
そもそも 市場に出回る国債の減少から 国債大量購入はあと1-2年で限界に達する 日銀の総資産は400兆円を超え量的緩和時(2006年当時)の3倍 国債発行額の3分の1を日銀が買い占めている。
マイナス金利の深堀 ← 金融界は強く反対している 貸出金利低下 銀行の採算は悪化 貸出金利 社債金利 CP金利 低下
金利の低下は現預金の多い日本人にとっては金利の低下は消費者マインドを冷やす側面があるとされる
ヘリコプターマネー論が根強い 返済不要の財政資金を中央銀行が供給というもの
1930年代のシカゴ計画では国民一人一人の預金口座に無償交付
預金準備率100%で信用創造は遮断。政府が成長通貨の供給をするというものであるから。
ゼロ金利の永久国債と同じともされる。政府貨幣の発行で公共インフラ投資 既存の政府債務も償却してはと。
なお今回2%の物価上昇目標もいじらなかった。5月の消費者物価上昇率 生鮮食品を除くは前年同月比0.4%下落 2013年4月と同水準 2%上昇野目標から遠ざかるばかりとなっている。2年程度をできるだけ早期にと言い換えている。
今回の追加緩和の中身は
上場投信(ETF)買い入れ額の倍増 年3.3兆円を年6兆円に増やす(現在の残高は8兆7000億円越え)と ドル資金の供給が主な中身。
海外事業に必要なドル 供給制度の強化。金融機関へのドルの供給では 円を担保にドルを引き出せるようにしたとのこと。
なお総括的検証実施方針を合わせてしめしたところ、緩和縮小:テーパリングのサイン?と受け止められ→円高・株安を招いた。
発表午後0時44分
→ 円高の加速
→ 株価の押し上げ効果に期待
→ 一律買いになるETFでは 市場の価格発見機能が損なわれるとの批判がある
しかし2016年8月20日発表の7月の消費者物価指数は前年同月比0.5%下落。マイナスは5ケ月連続でデフレに歯止めはかかっていない。物価水準は黒田日銀総裁による金融緩和策直絶の2013年3月の水準(生鮮食品を除くCPI=コアCPIでは)に戻ったとされる。エネルギー価格の低下のほか、節約志向がひろがっているとされ、それが物価をおしさげているとされる。他方、生鮮にエネンルギものぞいたコアコアCPIは2013年秋頃よりプラスにみえる
2013年4月 異次元緩和を決定 2年程度で物価2%上昇を表明 CPIの総合指数の前年比伸び率で2%程度を目標
2014年4月 消費税税率引き上げ
2014年10月 追加緩和決定
2015年10月30日 目標を2016年度後半に先送り CPIが上がらぬ一因 借家の家賃・・・バブル的投資の結果 押し下げられているという説がある
2016年1月 マイナス金利政策決定(当座預金の一部マイナス0.1%) なお日銀の当座預金金利は0.1% まるで銀行への補助金だ。
国内企業物価指数 2014年11月前年比マイナス化。2016年5月まで1年2ケ月続いての下落。前年同月比で2月3.4% 3月3.8%はマイナス,4月マイナス4.2% 5月同じくマイナス4.2%となった。
マネタリーベースの増加(2016年6月末に400兆円越え 2014年12月10日に300兆円越え)が脱デフレにつながるという主張にたいして、当初からあった、企業や家計の側の資金ニーズがそもそもないのではという主張が現実味を帯びてきた。
マイナス金利 資産バブル 投資マネーの増加賃貸ものに過熱感 需給悪化で家賃下落を心配する意見もある…東京で空き室率低下するなか 埼玉 千葉 神奈川では2015年半ば以降 空き室率増加
金融緩和が景気回復・物価上昇を生む理由の一つは、円安になることであったが、各国が競うように通貨安政策をとる状況では、円安になるとは言えなくなった。