みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

うみ、やま、そらが やどった むすめ

2013年08月04日 22時47分25秒 | お仕事・学び
●「ゆうじょこう」(村田 喜代子 著、新潮社)

題名は ひらがなですが、表紙の絵には「遊女考」と かかれています。本土から とおく はなれた こじまの まずしい いえに うまれた むすめ青井イチが、うられてから みたこと、きいたこと、感じたことが つづられた小説です。

年季を おえて いつか しまに かえれる ひを ゆめみるイチ。イチの すなおな こころが、会話にも、女紅場で かく日記にも、ときには腕力などの物理的な ちからにも あらわれます。希望を もちつづけ、つらい経験を しても人生を なげだすことが ありません。ふるさとの しまの気候、うみ、やま、そらが そのまま やどったようなイチの言動が すがすがしい。自分の ちからでは どうにも ならない運命の なかでも、希望を すてずに たのしみを みいだすイチの こころは しなやかです。

この本も、新聞の書評で みて図書館から かりた本です。新聞で紹介された直後から予約が殺到したらしく、わたしが予約したときには、すでに90人まち。こういう性に関する本は特に ひとびとの関心を あつめるのでしょう。90人まちで あっても、よみたい本は ほかに たくさん あるので、あわてずとも自分の順番が まわってくるまで ゆっくりと まてば いい。それも ひとつの読書スタイルです。

※ この記事の本文からは漢字の訓を排除しています。

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