「アンドロメダ」はギリシャ神話に出てくるお姫様の名前で、父は国王ケフェウス、
母はその妃であるカシオペヤです。ちなみに神話の中では、諸事情により、化けクジラの
生贄となって襲われそうになったところを、天馬ペガススに乗ってたまたま通りがかった
勇者ペルセウスに助けられ、それが縁で結ばれるというストーリーになってます。
それらの全キャラクターは星座になっていて、秋の夜空を彩っています。
ということで、「アンドロメダ」は星座の名前としてもよく知られているわけですが、
この銀河(↓)の代名詞にもなっているような感じです。
【M31】
キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡
ISO800 F2.8 総露出時間40分(8分×5コマ加算合成)
[8月28日 静岡県伊豆天城高原にて撮影]
アンドロメダ座にあるので、星座名を冠して「アンドロメダ銀河」と呼ばれてます。
我々のいる銀河系のすぐ隣にある大型の銀河ということで有名ですね。
見かけ上の差し渡しは、なんと満月5個分以上にも達していて、
天球上の北半球に位置する銀河としては最も大きく見えるものです。
お隣と言っても凄く遠くて、200万光年以上の彼方にあります。
ですので、今見えているのは200万年以上も前の姿であって、
現在どうなっているのかは分からないことになります。
この銀河は典型的な渦巻銀河で、中心部には2つの巨大ブラックホールがあるとか。
渦巻円盤の直径は20万光年以上あり、銀河系の2倍以上に相当します。
で、またまた遥か未来の話になりますが、数十億年後に銀河系はこのアンドロメダ銀河と
衝突・合体すると予測されています。合体によって星の元になる星間ガスが圧縮・凝集する
などして、新しい星がたくさんできる可能性があります。その頃の太陽は天寿をまっとうし、
惑星状星雲となっていることでしょう。あるいは、そのガスが次の世代の星の材料になって
核融合反応の火が灯っているかもしれません。恒星はしっかりとリサイクルされるようです。
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- まめ八 [2009年9月29日 19:31]
- こんばんわ。
もう、素晴らしいの一語に尽きる写真ですね。
こういった星雲を直に見ることが出来るなんてfornax8さんは何て幸せな方なのでしょう。
アンドロメダ星雲は、SF小説やアニメ等にも名前が良く出てきますよね。
この写真を見ていると、地球外生命体は必ず存在するような気がします。
でも、こうして写真を見ているとこの光が恒星の集まりであることが信じられません。
それにしても美しくロマンをかきたてられる写真です。
有難うございました。 - fornax8 [2009年9月29日 20:54]
- まめ八さん、こんばんは。いつもコメントをありがとうございます。
この天体名が出てくるアニメと言えば、やっぱり『銀河鉄道999』が思い浮かびます。
今年は劇場公開から30周年ということで、8月4日には999映画祭りが新宿であったり、
9月9日(9が3つ並ぶ日)にはBDが発売になったりと盛り上がってるようです。
映画祭りでは地球-アンドロメダ間の「無期限パス」のプレゼントもあったとか。
無期限パスには星撮り屋になるとまず撮影したいと思う3つの天体名が記載されてます。
アンドロメダ銀河はもちろんその中の一つです。
残りの天体は、拙ブログでもいずれ紹介することになると思います。
あ、なんか話がそれてしまいましたね、スミマセン。 - ゆきchan [2009年10月1日 1:58]
- こんばんわ。素晴らしいお写真ですねぇ。どんな望遠鏡で撮影されてるんだろう~?こんな銀河見てみたいです。
- fornax8 [2009年10月1日 17:53]
- ゆきchanさん、毎度コメントありがとうございます。
アンドロメダ銀河は肉眼でも見える明るさなので、存在を写すだけなら比較的簡単です。
ただ、中心部と周辺部で明暗差が大きいんで、キレイに撮るのは難しいと言われてます。
望遠鏡などの撮影機材については、機をみて紹介していきますね。