こども界りゅうがく記

教える人のふりして、大好きな人種・小→中学生の国に毎日留学中
英語技の種、見つけたらどうぞ持っていって植えて下さい

ありがとう

2017年04月02日 | 子ども、生徒




那須のスキー場で雪崩が起き、高校生6人が心肺停止

というニュースを聞いてからずっと、頭も足もずっしり重く、目は洪水でした。
神様に「希望者が寿命を寄付できるしくみをください」とお願いしたけれど、
叶わず、
8人の死亡者の中に、小中学校で教えたK君の名前がありました。

毎朝あいさつしていた那須山に、翌朝から何も言えなくなくなりました。

K君の家の前の「出棺」という文字を見ただけで体が動かなくなり
親しくもない私がそんな状態で行っても、と、お通夜に行かなかったその夜。

友人と、とある人に会いに行ったホテルで階段を下りる際に、
足がもつれて頭から転げ
ああもうだめかも、と思いました。
結果、ズボンが破れて友人が驚くほどのけがは負ったものの、無事でした。
何かが何ミリか違ったら、「だめ」だったかもしれません。


K君が小学5年の時、やんちゃクラスのリーダー格だった彼と仲間男子が
黒板に書いてくれた、私(とらさん)と5年2組の相合傘。
後日の帰り道、K君が松葉づえ姿で元気がなかったので
「これ、待ち受け画面にしてるんだよ」と、携帯電話をこっそり見せたこと。



事故のニュースを聞いてから繰り返し思い出され、
松葉づえだろうが重症だろうが、とにかく生きていてほしい、と思っていました。
そのせいか、いつもなら少しのショックや痛みで大騒ぎする私が
階段落ちにも流血にも動じなかったのでした。
生きてればいいって。


その時、K君は私の生活の中に確実に生きてるな、と思えました。
私は前よりも、命の大事さを知っていて、強い。

同じように、彼を知る人たちの中に彼は、すごく生きていくと思いました。
あれほど光っていた人だから。

そうして、頭と足と日常が、やっと動き出しました。

翌朝、アルバイト先のホテルに泊まっていた5歳くらいの男子(マレーシア育ち)が
「友だちになる方法」を力説してくれました。
自己紹介をするでしょ、それから一緒に好きなことして遊ぶんだ。
そうするとその子との間に、つながりができるの。
英語で言うと、friendshipだね。


思い出した。私は、こんなふうに子どもたちに色んなこと教わったり
抑えずに愛情をやりとりするのが大好きなんだった。


そして、久々にこのブログの「英語たいけん」の記事を読みました。
ほとんどの授業の記録にK君の姿が浮かび、
英語を口実に子どもたちと毎日「好きなことして遊んでる」自分がいました。

寝ても覚めても授業や彼らのことを考え、将来友だちになるのが楽しみだったのに
中学生になって、前のように愛情を返してくれない彼らと
「一生使える英語力を小学生に」と全力を出しても成果が出せない自分に挫折し
私の役割は終わったなと、ALTもやめてしまった。
小中学生を町で見ても「どうせ覚えてないだろう」と素通りしたり
町にとら検の廃止をお願いしたり・・・



とらさん、そっちじゃないよ、と言われた気がした。




鏑木君、久しぶり。
みんなにもらったもの、粗末にしててごめん。
気づかせてくれて 本当にありがとう。
これからもどうか、こんなふうにアドバイスをください。

そしてよかったら 友だちになってください。




とらさん





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2 コメント

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とらさん、ごめんね。 (メリー)
2017-04-04 20:06:38
ALT辞めた理由、そうだったんだ。もっととらさんといっぱい話す機会を作らなかったこと悔やまれます。それぞれの子ども達に何かの形でいっぱい種をまいたこと、現に息子はとらさんとの出会い先日も思い出して話してましたし、大学、国際政治学を選んだのもとらさんとの出会いが少なからずとも影響してるのだと思います。中学生になると、照れもあったり大人に壁作る子が多いみたいで、読み聞かせしてても6年生ですら反応がうすく、おもしろかったのだろうかとドキドキして私もちょっとつらい思いしてました。今さらですが続けて欲しかったなぁ。
K君のこと、お母さんと親しかったので母親の気持ちを思う立場で私もひどくつらかったですが、息子の入学準備でバタバタしてると忘れられる自分がまたいやだったりして😥
子ども達と接してるとらさんが好きです。もちろん、歌ってるとらさんもですが😊
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メリーさん、ありがとう (tora)
2017-04-05 20:35:47
伝えてくださって、本当にありがとうございます。
K君の贈り物かな、と思うことが日々あります。

とーま君たち大島小boys、ほんとにたくさんの喜びをくれました。いつも、夢のように楽しかった。

みんなと違って私が小学生からなかなか成長せず、いつまでも「遊ぼうよー」と言って取り残されているだけかもしれません!

K君と、こうして心を下さる皆さんのおかげで、
どうやら私は変わりつつ(小学生に戻りつつ?
)あります。

お話するの、楽しみにしています。
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