it's no game

無職で怠け者の日常 ... だったが
記録するのが苦痛になったので更新停止
再開するかどうかは知らん

久しぶりに富樫森 監督 『非・バランス』

2012-10-31 23:51:20 | 映画
何年か前にTVで観た富樫森監督の『非・バランス』を久しぶりにDVDで観直しました。

最初に思ったのが「映像の輪郭が甘くシャープじゃ無い」、「映像が少々黄ばんでみえる」の二点。
おかしいな? TV放送で観た時はもっとハッキリして、自然な発色だったと思ったんだけど ... 。

DVDのパッケージの裏面には堂々と「デジタルハイビジョンマスター使用」と赤字で強調されてますが、その表現からは程遠い映像です。 再生環境が悪いのかな? DVD専用プレイヤー(当時の購入価格¥140,000)なんですけど。 念のため他の映画(DVD)で視聴してみましたが問題無かったです。 はて?

そこでPS3で再生してみることにしました。

結果、ほんの少しだけ「黄ばんだ感じ」は無くなりました(まだ黄色い)が、やはり輪郭は甘いです。 暗い場面では細かい部分が完全に潰れてしまって境界が分からなくなってます。 映像自体が古いんですかね? でもまだ2001年の映画ですよ(たかだか11年前です)。 DVDと言うメディアの限界なのか。 これが監督が意図した映像なんでしょうか(そうは思えませんが)。 それともまだ再生環境(TV含む)に問題があると言う事なのか? いずれにしても残念感は否めません。



肝心の内容ですが、こちらは文句無しです。 自分にとってはかけがえのない作品であることが再確認出来ました。 思春期の少女のひと夏を描いた、特に盛り上がる場面も無い坦々とした作品ですが、繊細かつ丁寧に作られた小品だと思います。

観ていると自然にチアキと当時の自分を重ねてしまいます。 最初は心を閉ざしているのですが、ふとしたきっかけで菊ちゃんと関わることによって徐々に心を開いて行くチアキが愛おしいです。 演技の稚拙さも気になりません。 観ていると何故だか知らない内に涙が溢れてきます。 ラストシーンは爽やかで余韻がありとても静かです。 

昨今の、作中で盛り上げる場面をいくつも作り、聴衆を思いっ切り高揚させておいてラストシーンでスッキリさせる、という作品とは一線を画します。

どうしてこの作品が廃盤なのか理解出来ません。

是非ともBlu-rayでの再発を望みます。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿