日暮里発 吹かそう幸福実現の風

日暮里から幸福実現の風を送っています  

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2013-12-16 | 日記

 

海空で起きている米中の攻防(1)

[HRPニュースファイル852]転載

 ◆「中国を刺激するな」

先日、弊党が都内で中国の「防衛識別圏」設定に対する抗議の街宣を実施した際、「中国と戦争をする気か。中国を刺激するな」との苦情をいただきました。

しかし、中国という国は、日本が刺激しなければ、何もしてこない国なのかと言えば、そうではありません。逆に日本が中国を刺激しているのではなく「中国こそが、日本を刺激している!」と申し上げたいと思います。

この機会にもっと視野を大きくし、今この国が置かれておる環境をもう一度、しっかり見て認識して、日本の平和が如何に成り立っているのかを知っていただきたいと考えます。

 ◆日本に伸びる中国の触手

2007年、中共海軍総司令官は、キーティング米国太平洋軍司令官が訪中した際、アメリカ側に「将来、中国と米国がハワイで太平洋を2分割して管理しよう」と提案しました。

その言葉通り中国は2009年より、西太平洋上の沖ノ鳥島周辺海域で海軍の軍演習を実施、その規模は毎年大きくなり回数も増えています。中国は今後、同海域での軍事演習を定例化すると発表しています。

そして今年2013年、習近平はオバマ米国大統領との会談で「太平洋には米中両大国を受け入れる十分な空間がある」と主張し、中国にも太平洋の海域を支配する権利があることをほのめかしたのです。

当然、西太平洋を中国が支配することになれば、日本は米国から中国の傘下に入ることになります。これは日本が実質的に中国の属国になることを意味します。

中国の一貫した主張は、日本列島からグアムを結第二列島線、つまり「西太平洋の海域の支配」を2020年まで完了させる――1987年に発表された「海軍発展戦略」に基づいたものです。

 ◆西太平洋で中国三艦隊が合同軍事演習

さて今年、中国海軍は、10月末から11月初旬にかけて西太平洋海域で「北海艦隊」「東海艦隊」「南海艦隊」の中国海軍三艦隊が、初めて西太平洋で大規模な合同軍事演習「機動5号」を実施しました。

空では10月25日から3日連続して、爆撃機2機、早期警戒機型2機の計4機が沖縄県の沖縄本島-宮古島間の上空を通過、太平洋との間を往復飛行しています。

中国国営「新華社」によれば、この軍事演習にミサイル駆逐艦フリゲート艦3隻をはじめ10隻超の軍艦などが参加。赤軍、青軍に分かれた実戦に近い形の対抗戦などを繰り返し、敵潜水艦への攻撃を想定した対潜水艦演習も実施しています。

これは赤軍を中国で、青軍を日米軍と想定したものです。これを知れば「日本が中国を刺激しているのではなく、中国こそが、日本・米国を刺激している」ということが理解できるでしょう。

この時、日本では国会で「日本版NSC(国家安全保障会議)」が話し合われている最中でした。国会の最中に軍事訓練をぶつけてくるのは、いつもの中国のやり方です。

 ◆中国の防空識別圏設定の背景

そして今度は、国会で「特別機密保護法案」が話し合われている最中に日本の固有の領土である尖閣諸島上空に防空識別圏を設定しました。

中国は以下のように用意周到に順を追って防空識別圏を設定したことがわかります。

まず昨年12月、「軍の所属ではない国家海洋局所属の航空機」を初めて尖閣上空で領空侵犯をさせました。軍事ではない航空機を飛ばしたのは、日本の反応を見るためです。

もっと踏み込めると判断した中国は、今年9月に尖閣上空に「軍所属の無人機」を飛来させた上で、日本側から攻撃された場合は、「戦争行為とみなす」とすべては日本が悪いといわんばかりの脅しをかけました。

そして11月23日、中国の「情報収集機など2機」が日本の防空識別圏に侵入。中国の新華社によると大型偵察機2機を「哨戒機と戦闘機」が援護していました。(11/24毎日)

こうして中国は、尖閣上空に「軍機でない国家海洋局の航空機」→「軍所属の無人機」→「哨戒機と戦闘機」を飛ばし段階的に軍事的圧力を高めて最終的に11月23日、尖閣上空に防空圏を設定したのです。

以上を見ても、日本が中国を刺激しているのではなく、刺激しているのは中国の方であることがわかります。

それでも日本が中国を刺激していると認識するなら、それは中国がこれまで日本に対してしてきたことを何も知らないとしか言いようがありません。

もしくは、中国は何もしない善良な国家と誤認しているだけのことです。中国が善良な国家ではないことは、中国に侵略され自治区になったチベット、ウイグルの悲劇を見れば明らかです。その弾圧は今でも続いているのです。

中国の行動が、いかに危険かを国民に知らせ、啓蒙することは国民の生命・財産を守ろうとする政治家しての当然の努めであり、弊党の街宣は、それを行動に表したものです!

以上、次回は、中国の防空識別圏設定に対する日本の自衛隊の反応と米軍の対応を紹介し、日本の平和を脅かす中国の行動を更に明らかにします。

(文責・政務調査会 佐々木勝浩)
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日本は『複眼思考』でアメリカ外交を考えるべき ~カナダ・メキシコ外交のすすめ~

2013-12-16 | 日記

 

日本は『複眼思考』でアメリカ外交を考えるべき ~カナダ・メキシコ外交のすすめ~

[HRPニュースファイル851]

 

◆中国の防空識別圏設定への対応から見るアメリカの弱腰

アフガニスタン、イラクでの戦争に追われる間に、極東における中国の台頭を許したという反省から掲げたはずのアメリカの「アジア回帰」に明らかな齟齬(そご)が出始めています。

それが露呈したのは、先日極東の首脳と会談を行ったアメリカ・バイデン副大統領の中国による防空識別圏設定への対応です。

安倍首相との会談ではバイデン副大統領は、日本の撤回要求を拒み、習近平国家主席との会談においては懸念を表明したものの、バイデン副大統領は、

「(米中の協力関係は)信頼に基づくものではなければならない」と述べるに留まり、中国の強硬路線を止めることは出来ませんでした。

この対応に米ウォール・ストリート・ジャーナルではオバマ政権を「弱腰」と批判し、この姿勢が中国のさらなる軍事的な脅威を誘発すると警告しています.

 ◆日本の期待に反して、中国への踏み込みが甘すぎるアメリカ

その弱腰姿勢には、まずトップであるオバマ大統領の個人的資質に依るところが大きいと言えるでしょう。

オバマ大統領に近しい人々は彼のことを「敵に優しく、味方に厳しい」という評価を一様にしております。

シリア問題においては、大統領特権を持ちながらも攻撃に当たって議会の同意を求めるという自らの権限を矮小化するような愚挙に出て、側近たちを驚かせた経緯もあります。

また、シリア内戦やイランの核開発など中東の動きが活発で外交上の余力がなく、もっぱらワシントンでは「中東・イスラム」が主要なテーマとなっており、既に「アジア回帰」は有名無実化していることも「弱腰」につながる事実として挙げられるでしょう。(参考:宮家邦彦のWorld Watch)

それ以外の異なる視点として、アメリカは伝統的に、隣国同士に適度な緊張関係をもたらすような「力の均衡(バランス・オブ・パワー)」を作りだし、結束させない外交努力を行って来たという点です。

歴史的に見ても、明治維新以降、アジアにおける政治バランスが日本一極に傾くことを恐れて、戦前のアメリカは中国を支援してきた経緯があります。

戦後においても、中国との歴史問題や韓国との従軍慰安婦問題など、根拠がないにもかかわらず、アメリカが主導的にそうした対立軸を作り出すことで、極東が安定しないように誘導してきたと言えます。

特に安倍政権が発足してから、自虐史観からの脱却を訴え中韓両国と歴史認識を巡って対立していますが、こうした背景から「日本の右傾化」が進行していると警戒するアメリカの政府筋、メディアや識者は決して少なくありません。

日米同盟の重要性がようやく日本国内に浸透してきたのに反して、逆に風当たりが強くなり、「敵に優しく、味方に厳しい」時代が訪れる可能性も考えられます。

 ◆アメリカの両脇を抑える「攻めの外交」を

日本にはもう一段、日米関係を刺激し、活性化させるような「攻めの外交」が必要だと考えます。

その一つの外交的アプローチとして、逆にアメリカの隣国、カナダやメキシコなどと更に緊密な外交関係を築くことを提案したいと思います。

カナダはアメリカと地理的に近いことから政治経済面でアメリカとの共通性が強く、NATOの加盟国として冷戦時代を含めてアメリカと共通の安全保障政策を確立し、軍事的な一体性が強いと言えます。

一方で、北ベトナム空爆への批判やイラク戦争への参加拒否など、アメリカに対して堂々と「反対意見」を言える国とも考えられます。

また、メキシコはアメリカとの戦争で過去に大きな敗北を喫した経緯もあり、対米感情は微妙ですが、経済的な結びつきは非常に強く、世界第15位の経済規模を誇っています。

今後も安定した人口増加が予想され、「100年後にはアメリカと覇権を争う」と予測するシンクタンク(ストラトフォー)もあるぐらいです。

共に西半球では有数の産油国で、日本にとっては高すぎる原油の中東依存を軽減し、シーレーンリスクを負わない点がエネルギー安全保障上大きなメリットであると言えます。

実際に9月には安倍首相もカナダを訪問し、「シェールガス」の輸出協力などで合意しています。

また、両国とも地続きのため、アメリカ本国との人的交流も非常に盛んな点も、カナダ、メキシコ両国との外交進展がアメリカへの大きな影響力を及ぼすと考えられます。

特に、アメリカ国内におけるヒスパニック系人口は2010年で5050万人(16.3%)おり、2050年にはアメリカ国民の30%を占めると言われております。そして、その内の6割以上がメキシコ系移民と言われており、アメリカ国内の世論形成において大きな潜在的な力を持っていると考えられます。

 ◆日本は「複眼思考」でアメリカとの関係を考えるべき

もちろん、今の日本の国益を考えた時に大前提は「日米同盟の堅持」であり、アメリカとの良好な関係を保ち続ける努力を最大限に行うことです。

その一方で、前述したように、世界の警察を降りたアメリカの国力低下や、極東でも力の均衡を取ろうとする外交手法から鑑み、いつまでもアメリカをアテにせず、自主自立できる安全保障体制の確立を安倍政権は急がなくてはなりません。

更に、「日米関係」に刺激を与え、活性化させる外交政策として、アメリカの両脇であるカナダとメキシコをしっかりと押さえることです。

奇しくも両国ともTPP参加国であり、今後日本との自由貿易の幅が格段に増加することは間違いありません。外交においては「複眼思考」が必要不可欠だと言えます。

長期的スパンで見れば、アメリカとの関係がいつ緊迫化するとも分かりません。その時に、この両国との良好な関係は日本を守る大きな武器となり、盾となるはずです。

(HS政経塾第1期生 城取良太)

【参考文献】
「国家の気概」 大川隆法著
「アメリカはいつまで日本を守るか」 日高義樹著
「いつまでもアメリカをアテにするな!」 田母神敏雄著
「100年予測」 ジョージ・フリードマン著
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12月15日(日)のつぶやき

2013-12-16 | 日記