Good Life, Good Economy

自己流経済学再入門、その他もろもろ

Pessimism Gap?

2009-02-27 | Weblog
Daniel Pinkのブログを見ていたら、こんなエントリーがありました。

いわく、「CNNの調査によれば、アメリカ人の10人に8人が、この国は悪い方に向かっており、良い方向に向かっていると答えた人は21%に過ぎなかった」

ふむふむ、当然でしょう。

「しかし、質問に答えた人の4人のうち3人が、個人的には良い方向に向かっている、と答えたそうだ」

つい読んでいて、ふき出してしまいました。

このエントリーから、David Whitman著の"The Optimism Gap"という本の紹介へリンクが貼られているのですが、本の紹介文によれば、アメリカ人は自分の人生については楽観的なのに対して、アメリカという国全体に対しては全く逆の態度をとっており、社会問題を過大視し、政策担当者の能力を軽視する傾向があるとのこと。そういった傾向が、国家予算の削減や社会保障改革といった課題の解決を困難にしている、といいます。こうしたOptimism Gapが問題の根底にある、という問題提起です。

省みるに、日本はどうでしょうか? 社会問題については悲観的な回答をするケースが目立つように思われます。内閣府の世論調査では、個人的な問題についても同傾向なようです(もっとも「充実感を感じているか?」などの設問では世代や性別でかなり傾向が異なるので、あまり単純に論じられませんが)。

でも、表面的な言説とは裏腹に、最終的には日本は何とかなるさ的安心感が、そこはかとなく底流にはあるような気もします(証拠はあるのかと言われると、はっきりしたものはないのですが)。ひょっとしてアメリカと逆?
だとすれば、このようなPessimism Gapを埋める必要があるのかもしれません。