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ぼくらの原っぱ  ダニエル・ピクリ

2008年06月08日 | 読書記録
作者の自伝的な小説。主人公は10歳で、13人兄弟の11番目。


…と言っても、お母さんは8人の子を連れての再婚で、お父さんはコーヒー色の肌、お母さんはミルク色、その二人から生まれた主人公の坊やはカフェオレ色…

と、事情は色々複雑だけど、…とにかくもう、家族が多すぎて細かい事にくよくよしていられないのか、それともだれかくよっとしていても、また何か事件が起こって家族内の空気が変わるのか、全体的に明るい、ひねくれていないような素直さを感じました。


主人公のダニエルは、いつも、四六時中と言ってもいいくらい空想ばかりしていて、現実の事なのか、ダニエルの頭の中だけの事なのか、読んでいてしょっちゅう混乱しました。


現実には、肌の色とか家が貧乏な事だとかで嫌な思いをしたのかもしれないけれど、ダニエルを取り巻く人々…家族だけでなく家の外の人々などに温かく見守られ、また、家族のきずなも強く、すくすく育つダニエル(親から見ると、たまにはやっちゃ困るようなこともするけれども)少しうらやましく思いました。

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