本の「帯」 に あった言葉 ……
落とした財布が 世界のなかで
一番もどってくるのが 日本。
自動販売機が 盗まれないのが 日本、
などと 書かれてある。
この1月 出たばっかり の 本。
新しい視点で 江戸時代をながめることのできる。
2017/1/6刊 「徳川がつくった先進国日本 」 (文春文庫)
平成23年10月 NHK教育テレビ
「さかのぼり日本史」 の
「江戸 ”天下泰平”の礎 」を文庫化したもの。
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第1章 … 「鎖国」が 守った繁栄
〇 1806年~1807年 露寇事件
11代将軍家斉の時代、
ロシア軍艦が 樺太南部の松前藩の施設を 襲撃した。
翌年4月にも 軍艦二隻が 択捉島に出現した。
開国か 鎖国か の 議論 が 活発化して、
「民の生命と財産を維持する」という 価値観と
「民を守る」という 政治意識が 確立された。
〇 択捉島襲撃事件。
日本の守備隊は 応戦もせずに 敗走したことは
江戸に すぐに 伝わった。
「蝦夷の浦に 打ち出で見れば うろたえの
武士のたわけの わけもしれつつ」と もじった、
と。 面白い。
〇 人命尊重 「民命」の 重さ ……
長崎に西洋医学の病院を建てるための
用地の譲渡を 農民に 申し出た。
貧しい農民は 拒否をした。
幕府は 農民の言い分を 認めて 別の土地を
与えた、と。
第2章 … 飢饉が生んだ大改革
新田開発のために 環境破壊が進んだ。
結果 自然から しっぺ返しを受けることを学んだ。
〇 天明の飢饉 (1783年)
天候不順が続き、各地で凶作が続いた。
農民は 村を捨てて都市へ流れ込む。
結果、農村は 荒廃した。
第3章 … 宝永地震 成熟社会への 転換
宝永地震 (1707年)
第4章 … 島原の乱「戦国」の終焉
武力で抑えるだけが 政治ではないことに 気づかせた。
この乱によって「愛民思想」が芽生え、武家政治を大転換した。
はじめて知ったこと。
島原の乱(1637年)の蜂起は
重税に苦しむ領民の 支持を
必ずしも 得ていたわけではないこと。
また 一揆に 参加した キリシタンの多くが
「立ち返りキリシタン」だった、こと。
立つ返り とは 1度 棄教したのに 一揆に参加するときに
改めて 改宗した 人のことだという。
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この国の 「素地」は
江戸時代に 出来上がったことを 強調している。以上