エンジョイ

障害のある方が地域で自立し、個性を尊重し安心して暮らせるようサポートするヘルパー派遣をしている事業所です。

第25回 衛生通信

2016-08-22 10:22:06 | 衛生通信
今年も熱中症を起こしやすい季節になりました。
熱中症については、毎年この時期に予防法などをお知らせしていますが、今回は熱中症が起きる体内のメカニズムについて詳しくお伝えします。

熱中症を引き起こすそもそもの原因には、人の体温を調節するメカニズムが関係しています。人は何らかの原因で体温が上がると、皮膚の表面から空気中へ熱を放出したり、汗をかき、その汗が蒸発するときに熱を奪うことで体温を下げます。
しかし、気温が体温より高くなると、空気中への熱の放出が難しくなるため、体温調節は汗をかくことだけに頼ることになります。ところが真夏日によくあるように、気温だけでなく、湿度も75%以上になると、汗をかいても流れ落ちるばかりでほとんど蒸発しなくなります。また、体温が37℃を超えると皮膚の血管が広がって、皮膚の血液量を増やして熱を放出しようとします。しかし、さらに体温が上昇し、汗をかいたことで体の水分が極端に減ると、体は大事な心臓や脳を守るために血管が収縮し始めます。
つまり、体温を調節するメカニズムが機能しなくなります。

熱中症は、こうして体温を調節するメカニズムがコントロールを失い、体温がグングン上昇してしまう機能障害です。

熱中症が危険なのは、自分では「ちょっと体調が悪い」「少し気持ちが悪い」程度と思っている間に症状が進んでしまうケースが多いことです。周囲の気づかいに「大丈夫」と答えたすぐ後に倒れてしまう場合もあります。
ヘルパーさんは利用者さんのお宅で家事援助などのお仕事をする際などは、十分気をつけてください。特にキッチンは気温・湿度ともに高くなりやすいため、注意が必要です。
熱中症になったかもしれない?!と思ったら、まず真っ先にしなければならない基本中の基本を挙げてみたので、いざという時のために是非、覚えておいてください。

① 涼しい日陰やクーラーの効いた室内などに移動する
② 衣服をゆるめて休む
③ 体を冷やす(首や脇の下、足のつけ根など)
④ 水分を補給する

水分を補給するときは、水分だけではなく、汗によって失われた塩分などのミネラルも補給する必要があります。
スポーツドリンクなどを少しずつ何回にもわけて補給しましょう。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第24回 衛生通信 | トップ | 第26回 衛生通信 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

衛生通信」カテゴリの最新記事