今回から、少し観点を変えて「誰も教えなかった英会話学習法」について述べていきます。
これは学校英語やそれを焼き直した市販の英会話本には、「ことばの進化」についてまったく説明されていないということです。
私は、2003年に「ムリなく身につくイメトレ英語学習法」日本実業出版社刊において、そのことについて約50ページをさいて説明しています。
※現在この本は「電子書籍」として改訂・増補版を出しています。
またこの本はオンライン講座の副教材して採用しています、
一口に「ことばの進化」について述べることはできません。今回からそれについて順に述べていきますが、今回はbe動詞系列から一般動詞系列への「ことばの進化」です。
英語で何かを表現したいときに、日本語の意味に当たる英語の動詞が何かと考えるよりも、「よく働く動詞」16の内の何を使うかと考える方が、はるかに効率がいい。
つまり間口をせばめて攻略するのが英語という外国語を修得する大きなポイントの一つだと言える。場面に応じた自由な英会話をする場合には、「よく働く動詞」の守備範囲と応用範囲を徹底的に学ぶ必要があるのだ。
以下は、上にあげた「ムリなく身につくイメトレ英語学習法」からの引用記事です。
[be動詞系列のフレーズのパターン]
[Aグループ]
(1) be動詞+方位副詞
(2) be動詞+前置詞+名詞
(3) be動詞+形容詞
(4) be動詞+名詞
[Bグループ]
(5) be動詞+to+原形動詞フレーズ (be to~ の文)
(6) be動詞+ing形動詞フレーズ (進行形)
(7) be動詞+ed形動詞フレーズ (受身形)
ちなみに教育文法では補語を形容詞と名詞に限っています。いわゆるSVCの文型だと言うのです。
しかし私はこれら(1)から(7)をすべて補語としています。つまりbe動詞で表す「存在」を補って説明している表現なので文字通り補語としています。
ここで絶対に認識しておいていただきたいのは、補語はすべてワンフレーズ表現で成り立つということです。
例えば、(Are you) up?「起きてるの?」とか、(Are you) getting up?「起きつつあるの?」といった表現では、イディオムとか進行形だとワケのわからない説明は不要なのです。
さて今回は、(1)の be動詞+方位副詞について述べます。
方位副詞というのは、about, away, back, down, here, in, outなど方位や位置を表すもっとも英語らしい表現です。
上にあげた「ムリなく身につくイメトレ英語学習法」では以下のような説明をしています。
Be up! ---> Get up! 「起きなさい、身を起こしなさい」
Be down! ---> Get down! 「伏せなさい!」
Be Away! ---> Get away! 「立ち去りなさい!、あちらに行っていなさい!」
Be off! ---> Get off! 「ただちに立ち去りなさい!」
Be out! ---> Get out! 「外に出なさい!」
私はこの本で、これらの方位副詞の本質的な意味を説明しています。
about 「周囲」、away「離脱状態」、up「上方」、down「下方」、off「急速離脱」
in {範囲内」、out「範囲外」 略
しかしここで言えるのはbe動詞で表現が、一般動詞getを使った動的な表現へと進化していることです。これが私の言う「ことばの進化」です。
言うまでもありませんが、be動詞ではam, are, is was, wereが支配し基本的に進行形はありません。一方一般動詞getを使うとdo, does, didが支配し、進行形としての表現へと進化して行きます。、
理解しやすいように[コミニカ英作法]で説明します。.
ここでは、一般動詞getをcome, goに進化させています。
(1) 私は、すぐに戻ります
① 私は ~つもり → I will
② すぐに戻る → be back soon
(完成文) → I will be back soon.
(2) 私は、(どうにかして)すぐに戻ります
① 私は ~つもり → I will
② すぐに戻る → get back soon
(完成文) → I will get back soon.
(3) 私は、すぐに戻ります
① 私は ~つもり → I will
② すぐに戻る → come back soon
(完成文) → I will come back soon.
ここで指摘しておきたいのは、左のbeを使ったものと、getを使ったものにおいて日本語訳はほとんど区別できないということです。
本質的にはbeを使うと「そんな存在であれ!」であり、getは「到達」を表すので意味は動的なものになるとしか説明できません。
※comeは「出現」を表し、電話などで家や事務所にいる人などに外出先から伝えるセリフです。
(4) 私は、すぐに帰ります
① 私は ~つもり → I will
② すぐに帰る → go back soon
(完成文) → I will go back soon.
※goは「去り行き」を表し、事務所にいる同僚に「帰るよ」といったことです。
①のファンクションフレーズI willをYou shouldやYou had betterに変えてください。
あるいはI am going to, I want to, I have toに変えてください。
これが簡単にできることが、「自由に英語を話す」ということです。
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プログの記事は一貫しないことがありますが、いずれ英語の有機的な結びつきに感動されるでしょう。
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