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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

バート・レイトン監督『アメリカン・アニマルズ』

2019-06-05 08:19:59 | 映画を見てきた

“映画みたい”に盗みだす衝撃の実話『アメリカン・アニマルズ』予告編

2019/6/2

・この建物のスガイディノス札幌で見る最後の映画。

・大学生四人組が、大学図書館に所蔵されている、極めて高価なヴィンテージ本を盗もうとする話。

・北大の総合博物館の展示なんかでも、いかにも高価そうなものが無造作に置かれていて、「意外と簡単に盗めるんじゃないか」と思ったりする。

・本作の彼らは、本当にそういうものを盗もうとするとどんだけ大変なのかを身を持って教えてくれる。

・ドキュメンタリー映画のように、というかドキュメンタリーとして、微に入り細に入り、地味で地道な準備を続ける映像が続く。

・あわせて登場人物の人となりや家族の紹介。ドキュメンタリーなんだから当たり前なんだけど、劇映画とは比べ物にならない実在感。

・その結果、いざ決行となったときの緊張感が尋常じゃない。

・たまに、犯罪を犯してしまって「ああ、開放感がないでもないけど、もう人生取り返しが付かない!」という夢を見ることがあるけど、その臨場感に近い。

・一回、「ああ、夢かー。よかったー」と思えるところまで夢っぽい。

・いざ実行してわかる、彼らが犯罪を犯すには決定的に技術も度胸も足りていないところ。

・普通の犯罪映画ならノリで済みそうなところが、まったく通用しない。あんなにがんばったのに。

・とても凝った老人メイクで変装しているのに、致命的に姿勢や動きが若い感じや、顔の側面部分までメイクが行き届いていないところもハラハラしかしない。

・ほんとはやる前に気付きたかった、司書「無効化」の難しさ。そして、いかにも手荒く扱いにくい司書さんの見た目。罪悪感がすごい。

・主人公のスペンサーは、芸術家志望で、自分が何者でもないことに耐え切れず、行動を起こす。

・ピンクフラミンゴが図録の中で首を折り曲げて窮屈そうにしているのも、たぶん比喩。

・やめる機会はいくらでもあったのに、止まれない若者たちの行動に目を覆いたくなる。

・どんな経験でも貴重だという話ならどこにでもあるけど、本作の場合はちょっとした山月記だった。

 

※本作とは関係ないけど、ディノスの画像はっておきます。

建物外観。もう新作来ない。

そりゃ札幌はまなす会の歌にもなるよね。

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報告:教文演劇フェスティバル2019 短編演劇祭 台本審査会

2019-06-04 23:10:43 | 報告!

2019/6/4

教文演劇フェスティバル2019で行われる短編演劇祭の台本審査に、審査員の一人として参加してきました。

毎回同じようなことを書いてますが、ほかの審査員の方々に比べ、演劇における実績がほとんどない自分がこういう場に参加するのは本当に恐ろしいことです。

できるかぎり応募していただいた方々に納得してもらえるよう頑張ったつもりです。

と、殊勝なことを書いてみましたが、自分ほど、演劇を見てああだこうだ言うのが好きな人もいないのではないかと思っています。

ほんとは、実績はないぶん、誰よりも読み込んでやるぞと意気込んで取り組みました。

結果、全18団体すべての作品に400~1000字程度の審査会用メモを作り、ある作品では登場人物の出ハケ表を作ったり、ある作品では裏取りのために作中で出てくる地域の観光協会に問合せをしたり、色々やってました。楽しく取り組めたと思います。

本戦進出団体は実際に見ていただくとして、惜しくも落選してしまった作品の中では、「ニライカナイの風」が見られないのは残念です。他でもない教文大ホールでやっているところを見たかった。

あと、審査会で触れる機会はなかったのですが、「硝子の仮面」も見てみたかった。同じく審査員の深浦君も触れていましたが、気の置けない関係の二人がそれでもお互い少しずつ演技をしている様子がスリリングでした。

もし、別の機会でも上演されるならぜひ見たいです。

自分が参加した過去2回では本戦参加が8作品だったのに対し、今回は4作品のみ。

実際、厳しい戦いだったと思いますが、そのぶん、本戦参加作品には期待が高まります。

ここからは普通の観客として楽しみに本番を待ちたいと思います。

運営の皆さま、応募していただいた皆さま、審査会をご覧になった皆さま、どうもありがとうございました。

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