松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

中川製蝋 その1

2007-02-20 16:49:21 | 復活奮闘日記
いよいよ竹野の櫨の実を持って
中川石油(元中川製蝋)に行く日です。
ガソリンスタンドの事務所で
中川社長にご挨拶し、
今までの経緯を説明しながら
私は竹野の実を取り出しました。
いったい何と判定されるでしょうか。

中川社長は実を触りながら確かめます。
ちょっと渋い顔です。
私は心なしか上目づかいに中川さんを見て
「これ、松山櫨です…よね、ね?」
「…いや、違うごたる。」
またまたガックリです。
なんとか松山櫨だと
言ってくれないかなぁと心の中で訴えてましたが、
そこはやっぱり櫨蝋のプロ。
妥協するワケがありません。

おまけに実について厳しく批評し始めました。
「松山櫨より粒が小さいごたる。
それに病気持ってるから色も変わってるし、
これじゃ値がつけられん。
こんなに状態の悪い実を扱った事ないもんな。」

まるで現役の櫨蝋業者から
ケチョンケチョンにけなされた
櫨農家の新米みたいな気分になってきました。
「こうやって房全体を持って触るやろ?
そうすると蝋のたっぷり入った実は
ほら、柔らかくて弾力があるとよ。
松山櫨は蝋分がたくさん入っていて
2割増しで買い付けせんといかんかった。」
まるでつい昨日、
松山櫨を買い付けたかのような話しぶりです。

とはいえ、一件目から判断不能と鑑定された以上、
私の櫨巡礼は早々に行き詰まってしまいました。
こんなはずじゃなかったのに…。
思わず目が虚ろになってしまう私。

次はどんな行動をとればいいんだっけ?
それを思い出させてくれたのは
目の前にいた中川社長でした。

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