松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

Francesca Martinezさんの言葉

2008-05-09 22:18:46 | ニュース
聖火リレーを断ったコメディアンのFrancesca Martinez (フランセスカ・マルティネス)さんへのインタヴュー


インタビュー内容引用 ここから ---------
アナ
「フランセスカ・マルティネスさんは元々第一走者の一人でしたが、リレーから棄権しました。彼女は今スタジオにいます。フランセスカ、来てくれてありがとう。率直に棄権した理由を教えて。」
フランセスカ
「オリンピックのトーチを運ぶことってとても光栄なことよ。けれど、チベットの数千数十万の人を、突き詰めて考えたの。もしも、私と、私の愛する人が殴られレイプされ、投獄され、殺されることがあれば、私はきっと目を閉じてこう祈っていることでしょう。『民主的な国に住む誰かが、私のために声を上げてくれる』と。そしてこれが私なりの支持表明です。」

アナ
「『私のために声を上げてくれる』と言いますが、それで、本当に違いがでますか?」
フランセスカ
「私にとってこれが、自分の根っこにあることよ。出来ることをしなきゃいけない。小さなスタントからはじめなきゃいけない。これは私の支持表明です。歴史を振り返れば、どんな政治・社会の変化も個人が集まって、より良い世界のために戦った時だけに起こります。もしも皆が皆、『ああ、変わりっこないよ』と思えば、いつまでも何も達成できません。ですから私の小さな行動が、今育っている中国への圧力の足しになればいいと思うわ。」

アナ
「今、『小さな行動』と言われましたが、あなたは中国がその小さな行動を認知すると思いますか?もう少し高いレベルの行動を起こせば、中国の説得に効果的だとは思いませんか?」
フランセスカ
「そうですね、私が世界一の大物スターだったら良かった。もしそうだったら、一面記事を飾れたことでしょう。個々が人目を引くことから始めましょう。それで立ち上がった人が多ければ多い程良い。どんな小さな助けを投げても、育つから。」

アナ
「これはただのスポーツ。参加するのは巨大イベントのために人生を費やした選手。これはスポーツで政治ではない。」という議論がありますが。」
フランセスカ
「私なら『人は生まれた瞬間から政治に巻き込まれている』と返します。私がもし、政治コメディアンであったら、もっと楽に棄権できたでしょう。長年練習を続けてきた選手であったとしても、私たちって、突き詰めれば、まず人間ですよね。人間の抱く希望や欲望が昇華される対象があります。『人々が拷問を受け、殺されている』私にとってはそれが対象です。それを見て見ぬフリをする自分を正当化することなんて、どうやっても無理。」

アナ
「中国に対しては、長年にわたり人権その他の問題で幾度となく批判や遺憾の表明がされてきました。しかし中国が辿ってきた道筋は、未だに同じ方向を向いている様です。今、マスコミは開会式ボイコットやデモの話題で沸いていますが、あなたの視点から今後どんな展開を望みますか?」
フランセスカ
「なにも中国とチベットに限った話じゃないのよ。どんな国でも攻撃的な行動に移ることはダメなこと。例えば、私は個人的にイラク侵攻に反対よ。だから、そうね、私はチベットが自由を手にし、ダライ・ラマを支持したことで今も殺されつつあるチベットの人々に宗教信条の自由が許される世界が見たいわ。だから私は、私はチベットと他の国に平和が訪れることと、侵略が止まることを願い祈るわ。」
アナ
「なるほど、来てくれて本当にありがとう、フランセスカ・マルティネス。」

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日本では聖火リレーをボイコットした人はいませんでした。
いろんなしがらみのある一個人にボイコットを強要するのは、とても残酷なことですから、
ボイコットしないからといって非難するべきではないと思いますが、
ボイコットの道を選んだフランシスカの言葉には、
自分の生きていく姿勢に関し、とことん突き詰めて考え抜いた思慮深さと誠実さがあります。

長野での聖火リレーや、コキントウが早稲田大学でピンポンと講演した時、
フリーチベットの旗を振っている人を単なる「右翼」とレッテルを貼る前に、
フランセスカと同じように、チベットの人のために心を痛め、
何らかの行動を起こしたいという人々の小さな思いと行動の積み重ねが、
世界中からの抗議行動になっている事を、もっとマスコミは詳しく報道すべきだと思います。

明日のコキントウは奈良の法隆寺と唐招提寺へ行くそうです。
チベットの寺を6000以上(僧院の99.98%)も破壊した張本人が、日本の寺に何しに行くんだか。

しかし同じ奈良の真言宗の寺院「十輪院」は、チベットでの「仏教弾圧、人権抑圧」に対し、
コキントウが奈良を訪問する10日に合わせて、同院で犠牲者の追悼法要を行うそうです。
長野での善光寺でも聖火リレー当日に法要が行われましたし、
勇気のある一部のお坊さん達の、チベット弾圧に対する声明も出ています。

暗闇で明るく光を灯す和ろうそくのように、まだ人々の心に灯火は宿っている。
そう信じたいと思います。

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