松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

生き残ること

2008-05-01 11:50:43 | 復活奮闘日記
上の画像は櫨の種です。
ちょっと画像だけではわかりにくいんですが、全部死んでます。
死んだ櫨の種なんです。

昨年同様、種を洗剤につけた後、水につけて一ヶ月ほどになりますが、
だんだん種の外側の壁部分が溶けてきたので
透明になって中身の様子が見えてきたのです。

はさみで種を真っ二つに切ったのがこれ。



ごらんの通り中身が黒ずんでいます。これらの種からは決して芽は出てきません。
水につけた種のうち、3分の2以上がこんな感じだし、
そうでなくても芽がでてこない種が多いので、
きちんと生き残って生長する櫨苗がいかに少ないかを実感します。

櫨苗だけじゃなく、人間にしても同じことがいえます。
受精して誕生できる精子の数は1~2兆のうちの2,3個だそうですから、
どんなしょーもない人間でも、
本当にたぐいまれなる確率で世に生まれ出でているわけです。

逆に言えば、今生きている人間は数兆個の命を踏み台にして、
この世での生を勝ち取って生きている、いわば「勝ち組」。

自分みたいな、生きててもムダな人間は死んだ方がましだ、とか
自分は何の役にも立たない人間だと思っている人がいますが、
この世に生まれることができなかった命から見れば、
「超セレブだけの贅沢な悩み」ってとこでしょうね。

この4月だけで、お手軽に死ねる硫化水素自殺者が50人を越えたそうです。
自殺する人にはそれぞれ抱えきれない大きな悩みがあったんでしょうが、
「生」を享受できなかった命から見れば、もったいないの一言に尽きるでしょう。
どんな人でも、人生以上に大きな財産を持つことはできないんじゃないでしょうか。

ちなみに生の特権を享受できそうな可能性のある種はこれ。



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