松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

松山櫨の接ぎ木 その2

2007-05-11 20:42:09 | 復活奮闘日記
私の険悪な雰囲気を察知したのか、
大崎さんはブツブツ言いながら、
冷蔵庫に入れてあった接ぎ穂をとってきました。

いよいよ接ぎ木です。
接ぎ木には田主丸型ナイフという、
緩やかにカーブした接ぎ木専用のナイフを使います。
常に切れ味を鋭くしておくために、
接ぎ木職人は、一日に何回も研いで手入れをするそうです。

まずは手早く接ぎ穂を選んで適当な長さに切った後、
シュッ、シュッ、シュッ!
穂木の先っぽを削って、先端を鋭くします。


スッと台木の端っこに切れ目を入れ、
間髪入れずにピッタリと合わせます。


合わせた後は「メデール」という、
接ぎ木専用のテープで固定します。


このテープは、しばらくすると自然に分解するので
取り除く必要がない超スグレモノです。
しかも新芽は、名前の通り、
このテープを突き破って伸びていくので
接ぎ木した後は世話いらず。
昔はビニールテープで巻いていたため、
ある時期になるとナイフでテープを切る作業を
しなくてはならなかったそうです。

大崎さんは、次々に慣れた手つきで仕上げます。
一本につき、約20秒足らず。
5本全部を接ぐのに、2分もかかりませんでした。

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