Elevenses Laboratory

爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ

黒いマスクの激情家

2007-01-28 | ナミヘビ科
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 ふむ…なるほどね。





 今日はロイヤルディアデムスネークを紹介します。









 このヘビがビジュアルガイドに載っているのを見たときは、なんだか妙に嬉しくなってしまった。何せ私は、国内でこの種を飼っているという話をあまり聞いたことが無い。欧米ではCB化も進んでいるようだが、日本ではまだまだマイナーなのだろう。
 あまり評判の良くないビジュアルガイド「世界のヘビ図鑑」だが、このヘビの紹介を1ページ割いて載せた功績を考慮して、私は本書を『及第点』と評価したいw

 とりあえず文章だけでも改訂すれば、あの本もだいぶマシになるはずなんだ…。
それとヒロクチミズヘビの写真。おでこが痛々しいぜ…。私はこのヘビも飼っているので、これにはかなり残念な思いをした。





 話は戻ってロイヤルディアデム

 本種はインドやその周辺国に生息しており、乾燥した環境を好む。よって、飼育下においても湿度を確保する必要は無い。環境は新聞紙・シェルター・水入れが揃っていれば問題無く、餌はマウスが適している。要はコーンなんかと同じですな。
 ウチのヘビは変り種が多いので、こういうヘビは地味に助かる。これぞ理想のペットスネーク!といった飼育感覚だ。

 唯一、給餌と排泄のサイクルが短い事が欠点といえば欠点だが、これも食欲旺盛で結構な事だと思う。魚喰いの類の給餌頻度と比べたら可愛いモンだし。




 このヘビの魅力は多々あれど、中でも特筆すべきはその色彩だろう。全身はオレンジ色で、点々と黒い斑点が疎らに入る。特に首筋の発色は顕著であり、この強烈なオレンジと頭部の黒曜石のようなブラックのコントラストが、見る者に強烈なインパクトを与える。しかも、頭から首筋にかけてはギラギラとした虹色の光沢を帯び、これも実に美しい。
 さすがカンムリヘビの最高峰と評されるだけの事はある。他のSpalerosophis属のヘビは茶色い地色に斑紋が入るだけの地味なヘビばかりだが(まぁ、それはそれで渋くてイイけど)、本種だけは一際ド派手なのだ。




 ご覧の通り顔も厳つい。個人的には、コイツの面構えはMoreliaにも引けをとらない迫力を秘めていると思う。
ちょっとした毒くらい持っていそうな顔をしているが、勿論実際は無毒である。

 ちなみに眉間にある赤い部分は、鱗欠けではなく自前の色彩。コイツはここの鱗だけ赤く出たようだ。
これだけで留まらず、鼻先全体が赤くなっている個体も私は見かけたことがある。更に、全身の赤みや斑紋の密度も個体によってまちまちなようだ。
 個体差によるコレクション性の高さも、このヘビの魅力の一つと言えるだろう。




 もう一つ欠かせない魅力は、音量大き目の噴気音だろう。
このヘビは体格の割に大きな噴気音を発する。さらに性格も荒いので、人が近くを通りかかっただけでシュ――――――――――ッ!!としてくれるのだ。
これが相当にカッコイイのである。

 私はこのヘビのケージの横にマダゴキのケージを置いているので、この一角はやたらとシューシューうるさい。
人の気配がするだけでディアデムがシュー!!
他の個体と体がぶつかり合うだけでマダゴキがシュー!!といった調子。
喧しい事この上無い……だがそれがいい。

 また、このヘビは荒い性格をしているが、持ってしまえば咬んでくる事は無い。
まぁ、だからといって大人しくハンドリングさせてくれるわけでもないのだが、咬まれる事が無いというだけでだいぶ扱いやすくなるというのも確かである。
 持とうとする段階で咬まれた事は何度かあるが、正直言って大した事は無かった。ブラッドやブラ虹と比べたら、蚊に刺されたようなモンである。

 荒さ故に迫力があるが、扱う上での危険は少ない。これもこのヘビの魅力の一つではないだろうか。




 ロイヤルディアデムスネークは“高貴なカンムリヘビ”と直訳できるが、これをロイヤルディアデムの部分だけで無理に訳すと“王家の冠”という意味を持つ。
 正直に言うと、私は半ばこの英名に惹かれてコイツを購入したw 先日紹介したグロッシースネークと同じである。


 このヘビを単にディアデムと呼称すると、他種のカンムリヘビのように思えてしまう。しかし、ロイヤルディアデムは呼び名として長すぎる。
よって私は、普段コイツを“王冠”と呼んでいる。

 ロイヤルディアデムスネーク、略して王冠。
名とは体を表す物。この美しいヘビには、それ相応のノーブルな呼称こそ相応しいのだ。








 ちなみに本種の和名は“ミケヘビ”。
三毛猫のような色彩をしているのがその名の由来らしい。
私がこの和名を知ったのは、個体購入後の事であった…。





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