Elevenses Laboratory

爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ

肉食イモムシ

2007-02-12 | ナミヘビ科



 コイツはあんまりナミヘビって感じがしないなぁ…。というより、そもそもヘビらしくないな。
本種の独特な顔付きといい、イモムシっぽい体型や動き方といい…もしかしたら、コイツならヘビ嫌いの人にもウケたりするんじゃなかろうか。



 というわけで、今日はセイブシシバナヘビです。




 このヘビの最大の魅力は、やはりツンと反り返った鼻先だろうか。それとも、ゴファースネークにも似た密に浮かぶ斑模様だろうか。

 私の答えとしては「否」である。
確かにそれらも魅力なのだが、このヘビ最大の魅力は給餌の瞬間にあると感じているのだ。




 普通、ヘビが獲物を捕食する時は、狙いを定め一瞬で飛び掛るスタイルをとる。
獲物に喰らい付いた後の行動は種によっても様々だが、喰らい付くまでの行動は大体殆どのヘビに共通しているものだろう。
この捕食シーンの迫力こそが、ヘビ飼育における大きな魅力の一つであることは言うまでもあるまい。

 しかしこのヘビの捕食法は少し変わっている。餌を視認したらのそのそと近づいていき、舌をチロチロと出して様子を伺った後で齧り付き、そのままモガモガとぎこちなく呑み込んでゆくのだ。
 つまり、捕食行為そのものが非常にスローなのである。




携帯のカメラで撮影


 こう書くと給餌時の楽しみが削がれてしまっているように思えるだろうが、その点は正に考え様。
 ヘビが餌に飛び掛る様子は確かに迫力があるが、非常に瞬発的な行動なので毎度心臓に悪い。私など、ブラ虹に餌を与える時は未だにビックリしているくらいである。

 その点、シシバナは大変安心できる。このヘビには餌をやってもビビらされる様な事など無いのだ。また、一生懸命口を開けて不器用に餌を呑み込む姿は、もどかしくも愛らしさに満ちている。機嫌の悪い時は頚部を膨らませてシュー!っと威嚇してくるが、これもハッキリ言って全く怖くない。むしろ可愛さを増すばかりだ。

 本種は威圧感や迫力の代わりに愛嬌を備えた、いうなれば癒し系のヘビなのである。



 あ、あと、ウチでもやっぱり擬死はやってくれない。
一度でいいから見てみたいのだが…。




 さて、我が家のシシバナさん。
最近はシシバナにも様々な品種が登場してきているが、コイツは正真正銘のノーマル野郎である。
 グリーンは国内でも手の届きそうな値段で流通してきているようだが、アルビノなどはまだまだ高価なのが現状だ。私のような者がシシバナの色彩変異種をコレクションするのは、もう少し国内CB化が進んでからが相応しいだろう。



 この個体は飼いはじめてからまだ日が浅いが、それにしても成長が遅いように見受けられる。
去年のJRSで購入したベビーなので、現在飼育5ヶ月目。まだ劇的な変化が見られるタイミングではないのかもしれないが、JRSの三日前に購入したミルクスネークと比較すると成長差は歴然だ。
当初は両者とも似たようなサイズだったが、ミルクスネークは現在30cm程。一方、シシバナは20cm前後である。
 やはりベビーとはいえ、最大全長が小さいと成長速度もこんなものなのだろうか。餌食いもミルクの方がいいしな…。



 まぁ、何はともあれ、このヘビが可愛い事には変わりは無い。
捕食や成長速度がゆっくりなら、私も同じようにゆっくりと長い目でコイツの成長を見守っていきたいと考えている。





最新の画像もっと見る