Elevenses Laboratory

爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ

マウス早呑み選手権

2007-08-03 | ペット徒然
競技規定:
1.使用するマウスはアダルトのL。
2.マウスに噛み付いてから実際に呑み始め、尻尾が見えなくなるまでのタイムを競う。
3.参加資格を持つ者は、普段からアダルトLを呑んでいるヘビに限る。











結果

1位 王冠様

ネズミを主食とするナミヘビは、パイソンと比べて全体的に呑み込みが早い気がするが、このヘビはその中でもかなりの早業で呑み込んでいく。咥え込んだと思ったら締め付けもせずに顎を左右に進ませ、あっという間にお腹の中へ収納済みだ。喰い付いてから体全体を呑み込むまで、30秒とかからない。

というわけで、今回の試合はコイツの圧勝。Congratulations!


余談だが、コイツはマウスが生きているか死んでいるかをちゃんと判断して呑んでいるような節がある。以前一度だけファジーくらいの活きマウスを与えてみたことがあるのだが、その時は流石にいきなり呑み込もうとはせず、相手が衰弱するのを待っていた。






2位 ブラッド1号

やはり体格差は有利に働くようで、ガタイも口も大きいブラッド1号が2位にランクイン。
このヘビは際限無くマウスを食うくせに、糞をするのは月に一度も無い。太った体型で知られる本種だが、これってもしかして太ってるわけじゃなく、糞が詰まってるだけなんじゃないか?
CTスキャンかけたらどう映るんだろう…。






3位 ぼーるたん

別に早食いする必要なんてないよ。キミはマイペースで食っておくれ。






4位 ブラ虹

コイツは呑み込み自体は早いんだけど、締め上げ段階の硬直時間が長いのでこの順位に。
まぁ、このヘビは締め付けっぷりがカッコイイので、これからもこの調子でお食事していってもらいたい。






5位 ブラッド2号

こういう結果を見てみると、ブラッドパイソンは捕食ひとつをとってみても個体差の大きいヘビだというのが良くわかる。ブラッド2号は暴れん坊のくせに、昔から食べるのが遅い子じゃった…。

コイツもブラ虹と同じで、締め付ける時間が異様に長い。たまに締め付け段階を飛ばして呑み始める時があるのだが、そういう場合は1号とさほど変わらないスピードで呑み込む。要はその時の気分なのだろう。


因みにこの写真を撮った直後、マウスを咥えているにも関わらず私にアタックしてきた。
そんな事してるからビリなんだよ。











以上、順位結果でした。

当然のことだが、呑み込みに要する時間は、マウスのサイズの誤差や給餌時の体勢はもとより、咬み付く角度や方向によっても大きく変動するだろう。
しかし、そういった不確定要素も含めての今回の結果である。勝負とは時の運なのだ。






それにしても、ヘビの食事シーンを撮るのは楽しい
機会があったらピンクマウス部門もやってみようか。






脱皮ラッシュ

2007-06-11 | ペット徒然
 また随分と御無沙汰してしまったが、この間、ウチの生き物たちは偶然にも一斉に脱皮を迎えた。これだけの数がいながら、一匹も不全を起こすことなく脱いでくれたのは実に有難い事だ。というわけで、今回は真新しくなった彼らの姿をご覧頂こう!




 まずはブラッド2号。
こっちは1号と比べて小振りだが、よりゴツくて太短い体型をしている上に、色彩もメリハリがきいていて美しいのが特徴。この容姿に関しては本当に見惚れるばかりで、私としては全く文句など無いのだが、唯一点、とにかく気が荒いのが玉に瑕だ。
私は気の荒い生き物は基本的に好きなのだが、これくらいの質量を誇るヘビが相手では、ただカワイイ素敵などと溺愛してばかりはいられなくなってくる。半端なケースの蓋なんて軽くぶっ飛ばしてくるからなぁ…。ホントおっかないよ(;´д`)マジ泣きそうw




 お次はプエブランミルク。コイツはブラッド2号とは正反対の性格で、とにかく臆病。普段はシェルターの中に引きこもって姿は見えないが、たまにその麗姿を垣間見る事が出来た時は実にラッキーな気分になれる。
そういえば、こいつも随分と大きく成長したものだ。もうそろそろプラケをワンサイズ大きくする頃合かな。




 ロイヤルディアデムスネーク。
本種を紹介するときは、未だに〝ディアデム〟と表記するか、〝ディアデマ〟と表記するかで悩んでしまう。皆さんはどちらで検索する機会が多いのだろうか。
さて、このヘビの脱皮直後の色合いだが、頭から尾に向かうにつれて朱からオレンジへと移り変わる本種特有のグラデーションは、写真で完全に再現するのがどうも難しい。勿論、私の未熟な撮影スキルのせいもあるのだろうが、それでもこの美しさを余すことなく伝えるには、0と1のデジタル表現では限界があるように思える。
つまり、コイツの美しさを存分に愉しめるのは私だけの特権という事なのだ。
みんなスマンね。

あー…それにしても、折角こんなカッコイイヘビ飼ってるんだから、そろそろちゃんとしたレイアウトで飼ってみたいなぁ…。アクリルケージに砂敷いて、上から強めにライト照らすだけでもかなり雰囲気出そう。砂はブラックのカルシサンドが合うかな。






 とか何とか考えている内に、今度はカリナータが脱皮しそうな雰囲気。
脱皮ラッシュはまだまだ続きそうだ。





Elevenses Laboratory流、コオロギストック法

2007-05-06 | ペット徒然




①ケースの片側に餌(ウチの場合はテトラフィン)をサラサラと敷く。



②買ってきたコオロギをプラケの中に放す。



③コオロギを入れてあった紙袋や、その中に入っていた新聞紙を適当に破いて丸め、ケース内の『餌を撒いた側』に積み重ねるように置く。



④2センチ位の台をケースの『餌を撒いた側』の下に置き、ケース内に緩やかな高低差をつける。



⑤ケース内の『餌を撒いてない方』のスペースに、コオロギが溺れない程度の水を張る。



⑥餌や水が無くなったら追加する。ついでに霧吹きで湿度を保つ。ケース底面が糞で汚れてきた場合は、紙とコオロギだけを選り抜いて他のケースにササッと移してしまえばよい。






 以上。
繁殖させたり、長期に渡ってストックする必要が無い時は、恐らくこのスタイルが最も手っ取り早くて楽な手段ではないだろうか。
宜しければ、皆様も是非お試しあれ。





『抜け殻』  第四夜

2007-03-08 | ペット徒然
 ヘビの抜け殻の写真が幾つか貯まったので、ここらで順次アップしていく。






 まずはボールパイソン。

 抜け殻には個体の模様が一切入らず、強いて特徴を挙げるとするならば、背中にあたる部分が黒ずむというだけ。まぁ、言ってみれば何の変哲もないヘビの抜け殻といった感じだ。
 しかし間近で観察してみると、パイソン特有の肌理細やかなウロコの入り方がよく分かる。写真の抜け殻は、残念ながら水入れに浸かってボロボロに破れてしまっているが、それでも写真右側の尻尾付近を見てもらえれば、小さい菱形のウロコ跡が寸分の狂い無く規則的に並んでいる様子が解って頂けるだろう。まるで、物差しで引いた直線を斜めにクロスさせているようだ。

 我が家のボールパイソンは現在”食わず”の時期に入っているのだが、それでも脱皮はする。脱皮のサイクル自体は遅くなっている気がするのだが、以前脱皮した日はいつだったかなんて憶えていないので、そこらへんはちょっと分からない。







 続いてブラジルレインボーボア。

 このヘビは虹色の輝きといい、模様といい、大変派手な体色をしているのだが、抜け殻の方にはそういった特徴は一切受け継がれない。先ほどのボールパイソン以上に何の変哲も無い抜け殻である。

 ウチのブラ虹は脱皮が上手い。水入れの中に入り、容器の側面に体を擦り付けながら、あっというまに脱ぎ終わってしまう。ブラッド達も似たような脱皮方法をとるのだが、明らかにブラ虹の方が仕事が早い。体長はブラ虹の方が長いという事を考慮すると、やはりコイツは器用なヘビである様だ。餌を呑むのもブラッドより早いし。

 ウチの個体は飼い始めて一年くらい経った頃、アイキャップが残った事が原因で眼が少し凹んでしまった事があった。現在は脱皮を重ね完治し、再び脱皮不全を起こす事は無くなった。思うに、あの時は湿度が足りなかったのだろう。

 脱皮後のブラ虹の体表。
体側部の模様がフクロウの眼のようだ。もしかしたら、この模様は一種の警戒シンボルで、ジャノメチョウの斑紋の様な役割があるのかもしれない。

 余談だが、このヘビの脱皮直後の美しさと触り心地の良さは異常。初めて触った人は、この世にこんなツルツルした生き物がいるのか!!と驚愕する事必至だろう。何だかんだでブラ虹は少々値の張るヘビだが、こうして脱皮直後の個体を目の前にすると、やっぱりコイツは5万円前後の価値があるなぁと痛感する。
 思わず抱きかかえてハンドリングしてみたくなるが、流石にコイツ相手にそんな事は出来ないw
普段はケージ越しに眺めつつ、メンテの際だけ尻尾の方をさり気無く持つのが精一杯だ。まぁ、そんなマゾい付き合い方が出来るのも、荒い個体を楽しむコツなのだろう。







 最後にセイブシシバナヘビ。

 実に見事な一本剥けだ。殆ど崩れる事無く、綺麗にツルッと脱皮してくれた。こういう抜け殻を見ると、飼育者としても気持ちがいい。片付けるのも楽だし。
これは私が個人的に感じている事なのだが、ヘビって成体よりも幼体の方が脱皮が上手い気がする。もちろん、健康な幼体が脱皮する場合に限った事なのだが…。

 このヘビは前者二種とは反対に、体表の模様が抜け殻にも鮮明に残る。太短い形も相俟って、一目でシシバナの物とわかる抜け殻だ。

 顔の部分のアップ。サンドワームの如く豪快に口を開けている。
ヘビの抜け殻は実際の体表とは裏返しになるので、鼻先のツノは内側に凹んでいる。

 正面から見た所。このまま飲み込まれそうな錯覚すら覚える。
こいつに食われていった餌ヤモリ達は、最期にこんな光景を見たのだろうか…などと考えてしまう私。








 ウチの生き物の抜け殻は粗方紹介し終わったので、四回に渡った『抜け殻』シリーズも今回を以って終了。
また気が向いたらムカデとかで書いてみるかもしれないけど、あいつら抜け殻食っちゃうからなぁ…。




『抜け殻』  第三夜

2007-02-27 | ペット徒然
 今回は再びヘビの抜け殻をピックアップしてゆく。





 まずはボルネオブラッド。
 ブラッドパイソンは大体水入れの中で脱皮を済ますので、採取できる抜け殻も当然水に濡れている状態となる。このヘビの場合、本体の特徴的な模様とは裏腹に、抜け殻の方にはあまり模様が残らないようだ。

 頭部の抜け殻。
びしょ濡れでデローンとした状態でも、注意深く探る事で部位の見当も付いてくる。

 抜け殻を持ち上げた状態でのアップ。
こうして背景色が暗い場所で見てみると、上唇板の形や目の位置などがしっかりと見て取れる。このように、抜け殻は個体の模様や色に惑わされる事無くウロコの入り方を確認できるので、亜種を同定する際などで非常に重宝する。






 次はロイヤルディアデムスネーク。
 ヘビ本体も頭部付近に鮮やかな虹彩を放つが、抜け殻はまた一味違った光を放っている。全体的に白濁しており、まるで真珠のような輝きだ。なかなか美しい。
更によく見ると、ウロコや腹板の一枚一枚が大きいヘビである事が分かる。

 コイツは乾燥系のヘビなので、さして湿度に気を遣うことも無く脱皮を済ませてくれた。そういえば私は、脱ぎ残しがこのヘビの体に貼り付いている所を一度も見たことが無い。

 抜け殻は軽量で乾いており、クシャッと丸めた油取り紙のような感触だった。






 最後にグロッシースネーク。
 どうやら床材のパインチップに潜りながら脱皮をしたようなので、抜け殻がバラバラになって床材に紛れてしまっていた。普段ならこのまま床材を交換してしまうところなのだが、今回は撮影の為に出来る限りサルベージした。

 このヘビの抜け殻は、ロイヤルディアデムとは一転して非常に透明度が高い。このように千切れた状態だと、まるでビニールの切れ端のようにも見える。

 頭部周辺の抜け殻を発見。
頭部のウロコは大きく、首筋から急にウロコが細かくなっていく様がよく分かる。

 抜け殻は薄く、見た目よりも柔らかい感触だった。薄手のビニール袋を更に手で伸ばし、それを細切れにしたような感じに近いだろうか。