Elevenses Laboratory

爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ

ちょっとお知らせ

2006-12-28 | その他日常
 早いもので、2006年も残りあと4日となってしまった。振り返ってみると、今年は個人的に充実した一年だったように思える。来年もそうであって欲しいものだ。

 突然だが、私は明日から正月明けまで静岡の実家に帰省する予定である。
毎年、年末から正月の期間は帰省するようにしているのだが、私の飼っているペットたちは家族に歓迎されないので、最低限の生き物しか持ち帰ることはない。まぁ、数日くらい放置しても問題無い連中ばかりなので、冬とはいえ大丈夫だろう。保温対策も一通りこなしたし、餌も腹いっぱい食わせた。万が一に備えて、PC用のUPSをヒーターに使えればいいんだが…。


 で、何が言いたいのかというと、私が実家に居る間、このブログの更新が暫く止まる。次の更新は年明けの3日あたりになるのではないだろうか。
 とは言っても、今までが初心ゆえのモチベーションで毎日更新出来ていただけで、これから先もずっと連日記事を書き続けられるとは思っていないw
ただ、私としては全生体の紹介が終わるまでは休みなく更新を重ねるつもりでいたので、それが叶わず少々残念…という事である。





 それにしても、先ほど記載したクロスジソウカダの紹介で、ようやくヘビを半分紹介し終わったことになる。年明けにはもう半分のヘビを紹介して、それからトカゲやら蟲やらを載せていくつもりだ。
全生体を紹介し終えるには、まだまだ先は長い。

 そもそも、ここは「爬虫類・蟲系ぺっとぶろぐ」を謳っているというのに、未だ蟲系が登場していないのは問題があるかもしれない…w
もう一個体ずつ紹介するのは面倒だから、蟲は蜘蛛なら蜘蛛で一括り、ムカデならムカデで一括りという風にサクサクと紹介してしまおうか。ムカデなんて性格はみんな似たようなモンだし。

 まぁ、そこらへんも追々考えていくとしよう。





それでは皆様、よいお年を。


おさかな食生活

2006-12-28 | ナミヘビ科
 上はストライプ、下はバンド。コレなんだ?













 答えはこいつ、クロスジソウカダ。
東南アジアに分布する半水棲種で、マウスではなく魚を喰うヘビである。





 ヘビ愛好者にとっても、魚喰いのヘビは敬遠されがちだ。マウスとは別に餌用の活魚を確保しなければならない上に、健康管理が難しいとされているのが主な理由であろうか。
しかし、それだけでスルーしてしまうには惜しい魅力をこのヘビは持っている。


 


 とりあえず、この模様をご覧なされ。背部にはくっきり艶やかな黒線が通り、腹部には計算し尽くされた規則的なバンドが並ぶ。さらに体側部では、より太く強調された黒いラインがそれらを上下に堂々と分断している。色彩自体は地味だが、実にトリッキーな模様だ。





 また、このヘビは結構動きのあるヘビで、そのスレンダーな体型に相応した機敏な動作を観察できる。黒目がちな愛らしい瞳で水中の小魚を覗く仕草なども興味深い。更に泳ぎも上手く、なかなか観ていて楽しいヘビだと思う。

 何より特筆すべきは、水中に潜り魚を捕らえる瞬間の迫力だろう。
同じ魚喰いヘビでも、ミズヘビなどは獲物を刺激しないようにそっと近づいて、間合いまで迫ったところでバクッと喰らいつく狩猟方法をとる。それはそれで非常に見応えがあるのだが、ソウカダの場合はもっと特殊だ。獲物を水上から視認した直後、あっというまに水中に滑り込み、そのまま凄まじいスピードで獲物を追いかける。一見力任せの不器用な方法に見えるが、彼のハントには確かな技術が備わっているようで、大抵は5秒も経たぬうちに獲物を掬い上げてしまう。何度見ても実に見事だ。惚れ惚れしてしまう。





 このヘビは私が初めて飼った魚喰いのヘビだ。某祭典でコイツを衝動買いした時は我ながら早まったかと思ったが、今のところ飼育上でそれほど困った事態には見舞われていない。給餌も簡単。雑魚を水場の中で泳がせていれば、腹が減った時に勝手に食ってくれている。ソウカダが陸地にいる場合は目の前に魚を落としてやってもよい。喜んで喰らいつくだろう。

 活魚のストックは確かに少し面倒である。しかし、解凍の必要がない事、雑魚のコストが低い事、初心者がマウスを与える際の抵抗感を回避できる事を考慮すれば、ここはイーブンと考えるのもアリではないだろうか。

 何より、この程度のリスクを負うだけで本種が飼えるという事のほうが重要だろう。好んで飼育している人がどれくらい居るのかは知らないが、私はこのヘビを断然オススメする。


風呂好きな食欲魔神

2006-12-27 | ボア・パイソン
 ブラ虹が無事脱皮を終えたようだ。同時に排尿も済ませたようなので、ケージを洗うついでに脱皮したての真新しいボディをチェキ。



 というわけで、レインボーボアの最高峰(なのか?)にして人気No.1、ブラジルレインボーボアをご紹介致します。
 あー…それにしてもコイツの尿は臭いな…。何でだろう。



 ケージを洗うために、とりあえず適当なプラケに退避させる。しかし…個体が手首に巻きついて離れない!
毎度の事ながら、ここで少々手間をとらされることになった。
本種は樹上性傾向が強いとされるので、巻きつく力が強い。1mを超えたあたりから、なかなか離れてくれないようになるのだ。


 でも、その割には枝に登るような仕草を見たことないんだよなぁ…。

 ウチの個体は生活の95%以上を水入れの中で過ごしている。その状態がずっと続き、ケージの中にシェルターや登り木を設置するのが不毛に思えてきたので、それらを全部撤去して床材もメンテの楽な新聞紙に替えてしまった。
でもまぁ、それで問題なく飼えているので、今のところはこれで良いのだろう。




 苦闘の末、ようやくプラケに入ってくれた。








 と思ったら出てきた。
 

 プラケの蓋が近くに見当たらず、間誤付いているうちに腕を登ってきたのだ。
激しく動揺する私。写真が右にずれている様子から、私の焦りが伺える。

 なぜ焦るかって?
コイツ、咬むんですよ…(;´д`)





 咬むと言っても、性質が荒いわけではない。威嚇をするわけでもなく、急に飛びかかってくるような事もない。それがなぜ牙を剥いてくるのかというと…どうやらコヤツは私のことを餌だと思っているようなのだ。
私の手のひらをギュウギュウと締め上げながら指を呑み込む動作をした時、私は確信した。

 我が家のヘビの中で最も食欲旺盛なのがこのヘビだろう。その食いっぷりは凄まじく、鼻先に肉質な物が当たれば反射的に喰らい付くようなのだ。現に、コイツはカエルや魚にも喰い付いた。せめて臭いで確認するとかしてほしいものである。




 その後、なんとかブラ虹をプラケに封印。さっさとケージの洗浄を済ませて、床材と水を交換した。
あとは個体をケージ内に戻すだけだが、その前に写真を撮っておく。




 こうして光を当てて見てみると虹色の光沢が浮かぶが、暗いところで飼っていれば只の斑模様の茶色いヘビである。まぁ、この模様だけでも味があって好きなのだが、やはりコイツはライトアップしてこそ真の魅力を発揮するヘビだろう。




 茶色…で思い出したが、ブラ虹の地色は結構個体差が激しいように感じている。色の薄い個体もいれば、コーヒーブラックに近いような個体もいるのだ。私としては赤みの強いブラ虹に憧れていたのだが、ウチのは見事に茶色。これで虹色の輝きがなかったら本当に地味である。






 写真撮影が終了し、飼育ケージに帰還。お疲れ様でした。

ケージに戻って早々に入浴するブラ虹。お前は本当に水が好きだなぁ…。
そんなに浸かっていて、よくふやけないものである。


ぎゅうにゅうへび

2006-12-26 | ナミヘビ科
 昨日の更新から適用した設定だが、ちょっとこのブログのレイアウトを変更してみた。具体的に言うと、文字サイズを一段階大きくして、トップページに表示する記事数を一つにした。以前から文字の小ささやトップページの容量が気になっていたので、この模様替えで少しでも快適になっていることを願う…。


 さて、師走の時の流れは早いもので、このブログを立ち上げてから一週間が経った。そこで、模様替えついでに今迄の記事を何気なく振り返ってみると、写真付きで紹介してきた個体の全てが、茶色や焦げ茶などの地味な色彩の生き物達ばかりであることに気付いた。
 まぁ…私はそれほど派手な生き物は飼っていないので、この傾向は仕方ない部分もあると思う。
しかし!世間は今クリスマスの真っ只中だ。(昨日まで)
ここは一発、聖夜の雰囲気に相応しい、暖色系のカラフルなアイツを紹介致しましょう。

 というわけで、プエブランミルクスネーク入場!因みに本個体は“アプリコット”。本来白色のバンド部分がオレンジ色になって現れる品種である。









 もし天上に万物を創造した神様が居るとしたら、その創造主は何を思ってコイツをお創りになったのだろうか。このヘビを見て、ふとそんな事を思った。

 我々人間は、人種や個人の日焼け具合による濃淡の違いこそあれ、その体色は地肌一色だ。そんな人間に比べ、両爬たちは体に斑やストライプなどの模様があったりする。それだけで既に凄いのに、コイツときたらそれが赤・黒・オレンジの極彩色バンドなのである。
 豪華な服を着飾っているわけでもない。煌びやかなアクセサリーを身に付けているわけでもない。産まれた時からこの姿なのだ。当たり前のことだが、これって結構凄いことのように思える。





 こんな派手なコントラストをしたヘビだが、性格は臆病かつ神経質。シェルターからは滅多に出てこず、エサもシェルターに引き込んで食うので、その麗姿をまじまじと拝見する機会はケージを洗う時だけである。まぁ、ヘビなんて割とそんなもんだが。
 ハンドリング時は当然のようにバタつき、その動作も速いため、やや神経を遣うことになる。更にキングスネークと同属なだけあり、ハンドリング中によく糞をしてくれる。まぁ、この個体はまだベビーだし、手のひらに糞をされるのはヤモリで慣れているのでどうって事はないが、コイツが大きくなったらちょっと大変かもしれない。





 しかし、そんな飼育上の些細な難点も、このびっくりトライカラーを見れば吹っ飛んでしまうのだ。この色彩を悪趣味と称する人もいるかもしれないが、私がこの生き物を前にして漏らすのはただ感嘆の溜息のみである。基本的に私は茶色や黒など色彩としては地味な渋ヘビばかり飼ってきたので、余計に美しく感じるのかもしれない。




 さて、本種の体色の理由だが、勿論神様の気まぐれや贔屓などではなく、猛毒種であるサンゴヘビに擬態しているものと考えられている。この酔狂じみたパチカラー、実は立派な生存の知恵なのだ。




 しかし、このヘビを隣のケージで飼育しているカリナータと見比べると、どうしてもこう思わざるをえない。







 神様、やっぱりちょっと贔屓していませんか?



クリスマス?ああ、ケーキを食べる日ね

2006-12-25 | その他日常
 12月24日、クリスマスイブ。街は邪悪なアベックで溢れかえる中、私はスネークアイランドのHades氏と二人、寒空の下で爬虫類ショップを巡り歩いていた。途中道に迷ったり、何故か閉まっている店があったりしたが、結果としては充実した買い物が出来たと思う。戦利品は飼育器具や餌など。これでこの冬は無事に越せる事だろう。


 現在部屋の片隅では、さっき買ってきたイエコが羽根を震わせ、ジングルベルを静かに奏でている。それはささやかな自然の旋律。私の心を洗い流し、顔に張り付いたしっとマスクを徐々に剥がしてくれるのだ。なんて素晴らしいクリスマス!聖夜の星々に乾杯!!







お前ら早く食われちまえ(ノД`)