対話練習帳

私的情報収集、自習ブログ

ゼロから絞り出せ

2011-01-13 17:22:36 | Weblog
 誰にでももれなく役立つ話なんてない。どんな知恵もアドバイスも、それに当てはまる人だけが役立てればいい。どんな話がどんな相手のツボにはまるかなんてのは、タイミング次第。自分がいつ、どんな話をしたくなるのかも、タイミング次第。昨日つまらなかったのに、今日は面白いと思う。そんなことがいくらでもあった。つまるところ、人に聞かせる話だとて、自分の話をする以外ない。誰かのためだとて、それが役に立つと信じている手前がいなきゃできっこない。
で、研究者の端くれである自分の場合……と。アウトプットとインプットを繰り返すことが成長への近道。今、それを実践して体に刻み込もうとしている真っ最中。
 でも何はともあれ『アウトプットが先』、これ重要。今そこに用意されている資料もすぐに手に入れられる情報は、誰かが他の誰かの都合でまとめられたもの。要は、使用済み、二番煎じってこと。ところが、今の自分が成すべきことは『まだ誰も手をつけていない問題を解決すること』。そのために必要なことをまず勉強しろっつっても、問題を解決する為に成すべきことを炙りだすアウトプットがまず最初にくる。誰がその問題を解決するかは関係ない、自分にできるできないも二の次。とりあえず状況を把握して充分な下調べをしてからだとか、リスクが云々だとか、そうやってアホ真面目に取り組まないでいい。それだと、手持ちのスキルで、ただこなすだけ仕事に終わってしまう。可能だろうが不可能だろうが、成すべきことは成すべきことなんだ。そこから目を逸らしてちゃ、問題は解決しないし、先に進めない。どんな知恵でもアドバイスでも、必要だと感じたときに使う。何を自分は知っておくべきか、その「必要だ」って感覚を手に入れるために、自分が解決する問題を抱える。それに沿った形で情報は役立てられるべき。誰かが別の目的でまとめた話をそっくりそのまま取り入れただけじゃ、誰かの仕事をなぞることにしかならない。
当然、インプットしてからアウトプットすることにもメリットはある。手持ちの駒を最大限に活用する、その知恵を凝縮してから吐き出す強み。より隙のない、足場のしっかりした仕事に仕上がっていく。くれぐれもどちらか一方に執着しないこと。一時間おきでも、一日おきでも、一週間でも、できるだけ短いサイクルで強制的に入れ替えていくのが手詰まりを避ける秘訣かと感じる。その間隔を決定する感覚を得るのが、ゼロからいきなり始めるアウトプットの目的。
 念のため、確認しておく。最終的には、アウトプットとインプットをひたすら繰り返して螺旋状に先へ進んでいくことになる。いったりきたりしているだけにしか思えないくらい、うっすい成長だったとしても、着実に積み重なっている。薄い知識を何層にも何重にも重ねて育てる能力の強みを知るべき。めげないこと、粘り続けること。自分はアホだからって、だから一回じゃなく十回繰り返してやるんだって、そういう開き直りを、ぐるぐると同じ箇所を学んではまたそれを吐き出して、何の変化も突破口も見当たらなくて手詰まりになって行き詰まって行き詰まって、そのうち、自分は今インプットしてんだかアウトプットしてんだか、どっちが先だったかも忘れるくらい突き詰めた境地に立ったとき、初めて解決の糸口を掴める、エキスパートとしての道が開ける。