イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

今世紀最強のタラシ

2014年06月02日 15時49分22秒 | 高橋美由紀

「これは同情じゃない、「任務」でもない。君と私の間に気持ちの差はない、気づかなかったのは君の方だ。いや私自身確かにわからなかった、この想いが何なのか、日ごと増してくる君への感情に戸惑いすら覚えた。君が感情をぶつけてくるたび私は考え、そして模索し始めていた、君と生きる道を。私はずっと君が好きだった。」
→ 篠塚高 in 第1シリーズの「DUTY12:果てなき日々への追憶 4」(コミックス第6巻 / 文庫版第3巻)

慎悟と篠塚。初恋同士、一目惚れ同士の2人。篠塚もまた慎悟と同様に彼に一目惚れだった。水面下で初恋の炎に焼き焦がされ、足掻くも想いは消えなかった。当時、総じて恋愛感情を自身に抱く外部の人間を蔑む「UB」の中でも最たる彼女自身にとっては幸いなことに、それが何なのか認識できていなかった。慎悟と接して次第に変化してゆく自身の“何か”に内心首を傾げるDIVの戸惑いは、きっと誰よりも篠塚が一番理解できるだろう。多分、イックや「煌龍」の結城直人(張道明)、慎悟に関わった他の人間達も同様だ。なにしろ慎悟は“今世紀最強のタラシ”だから影響を回避するのは不可能だ! 結城ですら「UB」への敵対行為をやめるまではいかないが、慎悟に苦難が降り懸かる度に神経をすり減らす羽目に陥っている。


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