物欲大王

忘れないために。

DVD「マリインスキー&ゲルギエフ版白鳥の湖」

2008年01月14日 22時54分40秒 | クラシック
去年の夏頃だろうか?
渋谷のCD店をブラブラしていると、視聴コーナーに白鳥の湖のCDが置いてあった。
指揮は「ワレリー・ゲルギエフ」。恥ずかしながら、知らない名前だった。
ヘッドホンを耳に当て、再生ボタンを押してみる。
おお。好きだ。このくどい指揮。
いや、くどいのではなく、重厚。
とても気に入り、購入。
帰宅後、調べてみるとゲルギエフ版の「くるみ割り」のCDを持っていた(笑)。
「白鳥」はプレヴィン版を持っているので、比べて聴いてみると実に硬派。
伝統を大切にする様な「硬い」指揮ながら、格好良く、ロマンティック。
一発でお気に入りの一枚になり、毎日の様に聴いていた。

そして、遂にDVD版が登場。早速購入。
キャストは以下の通り。
オデット&オディール ウリヤーナ・ロパートキナ
ジークフリート王子 ダニーラ・コルスンウェフ
王妃 アレクサンドラ・グロンスカヤ
家庭教師 ピョートル・スタシューナス
道化 アンドレイ・イワーノフ
ロットバルト イリヤ・クズネツォフ

まずは演奏。序曲のオーボエのソロが始まった途端、「なんて贅沢な演奏なんだろう」と思った。
バレエは「総合芸術」と呼ばれているが、音楽だけは「ちょっと……」という場合が多い。

だが、このDVDは指揮がゲルギエフ、演奏がマリインスキー劇場管弦楽団と、とにかく演奏が素晴しいので、「DVDを流しながら、本を読む」なんて楽しみ方も出来る。
う~~ん。ちょっとバブリーな気分。

で、肝心なダンスである。
うん。やっぱり一流のカンパニー。
皆が巧い。お国柄なのだろうか、特にコールド(群舞)が美しい。
ソロで踊るダンサーも軸がブレないのが一流の証だろう。
ロシアバレエは「道化」というポジションがあるそうで、このDVDで演じるのがアンドレイ・イワーノフ。
彼がとにかく「回る」。
「主役は俺だ!」と言わんばかりに回る。そして飛ぶ。
他のダンサーも「負けてたまるか」と頑張るので、
主役は誰よ?
って状態(笑)。

その主役を演じるダニーラコルスンツェフが踊ればたしかに巧いのだが、周りの主張が強すぎるので、正直存在感が薄い。
まぁ、それが許されるのがバレエだし、観ていて楽しいのでよしとしよう。
でもジークフリート王子よ。
もう少し主張しろ。

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