初めて猛暑日35.8度を記録しました。校庭にはシャワーミストを設置しましたが、今夏初めてウスバキトンボが飛んできました。あまりの暑さのせいか、暫くの間、シャワーミストの回りを離れませんでした。
「ウスバキトンボ」は「精霊トンボ」とも言われています。
お墓参りの時、直ぐ近くの空を薄いオレンジ色のトンボの群れが、ふわりふわりと風に乗って舞っていました。後で調べてみると、このトンボは、丁度お盆の頃に多く見られるウスバキトンボ(薄羽黄トンボ)のようです。地方によっては「ご先祖様が精霊トンボに身を変えて帰ってくる」とか「精霊トンボは仏様のお使いである」と伝えるところもあります。「精霊トンボを捕まえてはいけないよ」と、親から教えられた人も少なくないはずです。遠い仏の世界からご先祖さまを乗せて飛んでくるという発想は、このトンボにふさわしいもののように思えてなりません。
(参考:光明 真言宗豊山派)
ウスバキトンボは熱帯地方のトンボで、東南アジアなどから大群で太平洋を越えてやって来ます。でも、無事陸地にたどり着けるのは、ごく一部のようです。4月か5月頃から見られるようになりますが、大変成長の早い種で、7月には子が羽化し、8月中旬にはもう孫が羽化し、この頃になると大変な数になって飛び回ります。ウスバキトンボは羽根が幅広く大きいので、グライダーのような優秀な滑空性能を持っているので、長距離飛行には好都合です。でも、寒さに弱く、国内では秋から冬にかけて成虫・卵・幼虫の全てが死滅し、また翌春に南から渡ってくるという生活を繰り返しています。
(参考:トンボのすべて トンボ出版)
姉妹ブログ: 「季節の風物覚え書き」より転載