旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

チェンマイのケイさん

2016年01月08日 | 旅の風景
 もう10年くらいのつきあいになるのかと思います。ここのところのチェンマイでの根拠地となっているゲストハウス、N.HOUSEの女将さんケイさん。ちなみにGoogle MapなどでN.Houseを探そうという方にご注意。Google Mapの表示、間違っています。場所はWat Chiang Manの近く。Summit Hotelというホテルも近いのでそのあたりで探してみてください。新企画の山岳少数民族の村々を巡る旅はケイさんとそのご主人であるプーさんの協力があって形になった企画です。それから、スーパーカブで旅するタイ北部タイ&ラオス路線バスの旅にご参加いただいた方は覚えておられるでしょう。これからご参加の方も多分皆さんお会いいただく機会があると思います。

 以前書いたメカチャンのシップティチャイさんとは少し立場が違ってケイさんは私とある程度の利害関係があるので友達と呼べるまでには逆に少し時間がかかった印象です。

 最初にN.Houseにたどり着いたときはチェンマイが本当に混雑していた時で、ゲストハウス探しに2時間ほどを費やした後でようやく見つけたのがここでした。以来、何となく定宿になっているのは何といっても1階に広いスペースがある事、ケイさんが料理上手である事、そして欠かせないのが道路を挟んだ向かいの商店でビールが安く買えることが理由です。部屋は広いけれど古い建物ですし、2部屋共同で使うフロアごとのシャワールームは今ではあまりウケがよくないかもしれません。昔ならホットシャワーが出るだけで高級に思えたものですが。

 スーパーカブで旅するタイ北部の場合、フライトにもよりますが最終日、バイクで帰ってきてその夜ので出国するパターンが多いです。その際、ここに一度立ち寄らせてもらってシャワーだけ浴びさせてもらうようにしています。共同シャワーである事のメリットですね。
 
 ゲストハウスの大きな収入源は宿泊代金ではなくて宿泊客が申し込んでくれるツアーです。といってもツアー自体、直接ツアー会社に申し込んでも料金はたいてい変わりませんし、ゲストハウスで申し込めばゲストハウスまで迎えに来てくれる事も多いので基本的には上手くゲストハウスのツアーカウンターを使うのがタイの上手な旅の方法です。

 ケイさんは最初の頃はツアーを売り込もうと何度も声をかけてくれました。私も毎回話は聞くのですが、何でもお願いするわけではなくて、スパッと断る時もありますし、何かをお願いした時は言い値でポンとハンドリングチャージを支払ったりで、ちょっとどう付き合って良い相手なのか判断しかねている様子でした。

 実はこちらの判断基準はシンプルで、何かお願いしたことのハンドリングチャージを値切ったり、ケチったり、他の所と比べたりはしないのでその点は気前のいい客。ただ、快適さを提供しようと申し出てくれた事は...たとえばエアコン付きのチャーター車で空港へ送ってくれるとか...ほぼ断る事になるので見方によっては判りにくい。私の側はケイさんが付き合い方を探っているのを少し面白がって、また少しイジワルな気分で眺め続けていたのでありました。
 
 ここ数年で、どうやら色々探ってみてもこちらの行動は理解し難いとあきらめたようで”友達付き合い”が一番無難と決めた様子。お客様たちも”友達の友達はみな友達”として迎えてくれます。

 2014年3月のスーパーカブで旅するタイ北部の最終日にはインターネットで一生懸命調べて日本のカレーライスを作ってくれました。

 2015年11月のスーパーカブで旅するタイ北部では最終日に”スキヤキパーティー”を開いてくれました。同じ宿に泊まっているフランス人やオランダ人を交えてのスキヤキパーティーはこの企画で私が提案したいと目指している旅の形そのもので、とても良い締めくくりになりました。

 スキヤキパーティ。今後”恒例にしよう!”と話してくれていたのですが、次回皆さんと訪れる時まで覚えていてくれるといいですね。


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