海辺の町から

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キノコの思い出

2020-10-16 10:01:23 | 日記

  太陽の距離と屈折率の違いから太陽の色が変わるとか


  原木に椎茸の種菌を植えたもの


キノコの美味しい季節となりました。
市場で取引されている食材の中で10月に一番多いのがキノコとか
キノコと言えば思い出されるのが昔のその又昔 子煩悩だった父が会社の友人と
この時期近隣の山にキノコ採りに出掛けていました。
自家用車が未だ普及していなかった時代 今にして思えば30キロの道程を
目的地までどの様にして行ったのか記憶は定かで無いのですが
背負子にキノコを沢山採って帰りました。
念のため決まって地元の知人に選別を頼んでいたのですが
その日は運悪く毒キノコを見落としてしまい
其れを食べた家族全員が毒キノコに当たってしまいました。
特に二つ下の高熱で魘された弟が童謡を次々に歌い出し
幼心にただ事ではないと感じました。
子供達に食べさせようとした母は余り口にしなかったため
一人軽くて済んだのは良かったのですが不審に思われたのでしょうか
往診を頼みオロオロ泣く崩れていた母にお巡りさんが尋ねていたのを覚えています。
その内症状の軽かった兄妹から元気になり
最後まで床に伏せっていた弟も快復し安堵しました。
以来キノコ採りに行かなくなった父は
将棋に没頭し県の代表として東北大会に進み
部下から教えを請われ家に来ていたのを思い出します。
お菓子と間違えて将棋を口にするほど集中していた小父さんを眺めていた私です。
社宅の向かいの小父さんは椎茸の種菌の発明者の二人のうちの一人で
その種菌で私も椎茸の原木栽培をしています。
教育熱心だった母にも感謝しながら今こうして兄妹6人元気で居られる幸せを感じながら
私はそんな親であっただろうかと反省しながら・・生きています。