本物の蕎麦屋を目指す

市役所を定年退職した団塊の世代の男が、新たな挑戦で蕎麦屋を始めました。蕎麦屋から見た思いを綴ります。

蕎麦教室同期生で夕食を共にしました

2009年04月30日 22時55分12秒 | 起業

 後1日で蕎麦教室プロコースは終了します。そこで、本日の教室終了後、同期の5人で東神奈川駅近くの居酒屋で夕食を共にしました。今回、参加者で異色な方は、台湾から参加された58歳のSさんでしょう。現在台湾で心臓外科医師として活躍中とのことですが、日本の蕎麦が本当に好きなので本格的に学びたいとこの教室に参加されました。医師の道を全うすればと思い、そのことを訊ねてみますと、「人生には色々な道が有る」という答えでした。1年後には蕎麦店を開店させたいと意気込んでおられました。

 次の方は金沢出身で東京で36年服飾関係で仕事をされていた57歳のSさんです。お話を伺うと本当に蕎麦が好きという方で1年ぐらい後に起業を考えておられます。

 次の方は、43歳のHさんです。出版関係の仕事をされてきた方です。出版がクリエイティブでない現実に嫌気がさしてきたことから、自己責任で出来る創造的な仕事として蕎麦を取り入れた麺ショップを経営することを目指しておられます。

 次に33歳で富山県から参加されているHさん。元刑務官でしたが、それを辞めて蕎麦店を経営しようと考えておられます。

 最後に最年長60歳の私が参加しました。

 皆さん全員が真剣に蕎麦について勉強されていました。私も大いに啓発されました。


高橋邦弘名人も一茶庵蕎麦教室の出身です

2009年04月29日 22時01分25秒 | 起業

 本日を含め蕎麦教室はあと3日になりました。

 始まる前は、1か月もの長い期間に何をするのか、不安がありました。しかし、今は、この教室に参加して良かったと思います。

 この蕎麦教室は、一茶庵代表の片倉英統氏が主宰しています。英統氏は、日本の蕎麦業界では、知らない人はいないというくらい有名な方・片倉康雄氏の孫に当たります。英統氏は現在横浜元町で一茶庵を経営し名店として蕎麦業界にその地位を築いておられます。

 現在、蕎麦界で有名な高橋邦弘名人も一茶庵の蕎麦教室の出身者だと伺いました。私もその後輩に当たることになります。今後の精進次第では、私も名人と呼ばれるようになるかも知れません(多分無理でしょうが)。


蕎麦寿司を作りました

2009年04月28日 23時21分06秒 | 起業

○綺麗に出来た蕎麦寿司です。巻き寿司の御飯を蕎麦に代えたものです

本日は、蕎麦寿司と昨日に続いて蕎麦店運営シュミレーションを行いました。

 蕎麦寿司は、作る準備がかなり大変ですが、普通の蕎麦とは一味違った蕎麦の世界を提示するためには好都合なメニューと言えます。彩りは華やかですが、食べて美味しいというものではないように思いますが、いかがでしょう。蕎麦は、打ちたて、茹でたて、が美味しいといわれていることからすると、少し違った方向性があるからです。

 今後開業し、コースメニューまで踏み込めるようになった時点で取り入れることは可能かもしれません。


蕎麦店起業はメニュー構成から

2009年04月27日 21時12分58秒 | 起業

○玉子焼き器で厚焼き玉子を作っています

 今日から、お客さんの注文を受けたと仮定して、それをいかにこなしていくかについて、実習が始まりました。

 一度に注文を受けたものを効率的に処理するにはどうするか、頭を使わなくてはなりません。こうした実習を今週は毎日行います。注文もだんだん高度になるようです。

 今日の講義は、厨房機器を製造している小林熱機工業の役員の方から、蕎麦店で使う蕎麦茹で釜や電磁式天ぷら揚げ機などについて、どのような機種を選ぶべきか様々な話がありました。

 自分がどういうメニューを提供するのか、規模はどうなのか、事前に充分に検討してから厨房機器を選定しなければ、中途半端なものになってしまうとのことです。資金が潤沢にない場合は、重点的に使う機器にお金を掛けて、それ以外はランクを落とすことを考えなければならないとのことです。

 私が60歳で起業し70歳まで営業するとして、原価償却しながら、最終的にはそれなりの利益を残さなければ事業として成功したことにならない、と考えることは重要な事でしょう。これは相当考えないといけない難しい問題かも知れません。

 この役員の方は蕎麦業界についても当然精通しておられ、一家言を持っています。例えば、蕎麦とうどんは違うもの、何故蕎麦にコシが有る無いを問題にするのか。

 蕎麦を固ゆでするとコシは出るが、蕎麦独特の風味を味わえないという話。天ぷらの衣は出来るだけ薄く作れ、作ったら直ぐに使え、そうすればいつまでもカリカリの衣を維持できると言う話。マスコミで取り上げられて有名になった蕎麦店だからといっても美味しい蕎麦を出しているとは限らないことなど。これ以外にも蕎麦業界の裏話を沢山聞きました。大変参考になりました。


蕎麦屋になることをそろそろ公表しないといけません

2009年04月26日 19時58分08秒 | 起業

 本日は、快晴でしたが、風が強い一日でした。印刷してありました退職挨拶状の葉書に宛名を書き込み、50枚ほど書き上げました。

 それ以外は、室内に飾っている植物の水遣りと植え替えを少ししました。このところ忙しかったので、退職後に処理しなければならないいくつかの書類も作りました。

 昨晩もそうですが、退職を祝う内輪の飲み会があり、「今何しているのか」、「今後何をするのか」としばしば聞かれます。蕎麦屋をしたい話は、極近い人以外には、内緒にしています。そろそろ本当の事を言わなければならないと思います。蕎麦教室終了後辺りから、少しづつ公表することを考えています。起業するには様々な人の協力が無ければ成功できませんので、秘密にしたままで事を起こすことは出来ません。

 明日から蕎麦教室は最終週に突入します。実際の蕎麦店でのお客さんを想定した仕事の流れを実習します。これが終わると蕎麦教室は卒業です。


雨傘を持ち去られました

2009年04月25日 23時23分23秒 | 起業

 本日は午後,東大の公開講座に出席しました。今回のテーマは「宇宙と地球の特異点」でした。ビッグバンとブラックホールのことや、秋葉原で買った部品で超小型衛星を打ち上げる話など、最新の研究についての講義がありました。大変興味深い話でした。

 以上の話はさておき、今日は強い雨の中、講座の開始前に、ラーメンを食べに、東大赤門近くのラーメン店に入りました。

 食べ終わり外へ出ようとして、入り口に置いた自分の傘を手にしようとしたところ、自分の傘が無いことに気付きました。安い傘でしたが、買ったばかりのものでした。多分私より少し前に帰った3人連れの学生が持ち帰ったのだろうと思いました。今更追い駆けることも出来ません。 

 そこで、店員に「ここの傘たてに置いた傘が無いのですが」と告げると、店員はただ薄ら笑いを浮かべるだけで、そんなことを言われても困るような顔つきでした。私は「外はかなり雨が降っているので困ったなー」と言うと、店長らしい人が店の奥にいるだけで、探し出してくれるそぶりも見せずに、「しかたないですね」とそっけない対応でした。私は、会場の安田講堂までは、急いでも10分は掛かる道のりを雨に濡れなければならないと思うと、嫌な気分になりました。そうは言っても、これ以上ここにいても仕方ないので、ずぶ濡れになって会場まで行きました。

 この店の入り口には雨傘持ち込み用のビニール袋も置いてなく、管理は自分で勝手にしなさいということらしい。今思えば、自分で席の近くに、他人に少しは迷惑を掛けても、持ち込むようにすべきであったと反省しています。

 私もこれから、蕎麦店を経営することになるわけですが、これも一つの貴重な経験とする必要があると思います。

 私がこの時の店長であれば、お客さんの困った様子を見たら、安い傘でもよいから、貸し出せる傘を用意しようと思います。借りたお客さんは多分嬉しい感情を持ち、再度傘を返しに来て、その時はまたラーメンを食べてくれるようになると思います。

 相手に喜こんでもらうことがお客様商売の基本であることから考えても、そうすべきだと思います。もし、返しに来てくれなくても、安い100円程度の傘であれば諦めもつきます。100円とお客さんの喜びは比べる必要も無いでしょう。

 私は、この店に今後ラーメンを食べに行くことは無いでしょう。


美味しい蕎麦料理を実習しました

2009年04月24日 20時38分43秒 | 起業

○上左が「揚げそばがきと野菜の盛り合わせ 」、上右が「ごま切り白和え」、下が「海老と鴨ねぎの紅白椀」

本日で蕎麦教室プロコースの第3週が終わりました。後1週間で卒業になります。

 始まった頃は、疲れきっていましたが、大分慣れてきました。しかし、朝の通学で約2時間、満員電車に揺られるのは、疲れます。市役所生活の36年間は満員電車と無関係の全く別の通勤方法でしたので、なお更です。

 今日の教室では、午前中は建築家の遠藤晶先生による講義がありました。「蕎麦店の設計で注意すべきポイント」という題でした。横浜元町一茶庵の改装設計を担当された方です。年齢は60歳代後半といった先生で、日本の粋(いき)について建築にいかに取り入れるかを中心に話されました。これまで設計された蕎麦店の写真を見せていただきましたが、現代感覚を巧みに取り入れた設計とは少し異なっていました。純和風は私も好きなのですが、現代にそれを取り入れることになると費用がかなり高額になりそうです。

 午後は、そば料理を実習しました。「ごま切りの白和え」、「海老と鴨ねぎの紅白椀」、「揚げそばがきと野菜の盛り合わせ」の3品です。それぞれ丁寧な作り方をしているのでかなり美味しいと思いました。

 来週から、いよいよ最終週となるため、実際の蕎麦店でお客さんに対応するための方法をシュミレーションして勉強します。

 この教室を出て他で修行することなく、直ぐに蕎麦店を開業する人もいるようですが、最低2・3週間ぐらいは実際の蕎麦店で働かしてもらう人が多いようです。

 


不規則営業は店がつぶれる兆候です

2009年04月23日 21時30分55秒 | 起業

○下左の「抹茶」は蕎麦湯で提供します。下右が「わらび餅」、上左が「塩昆布」、上中が「そばがき汁粉」、上右が「伊吹団子」 です

本日は、14日目でした。月曜日から、10時の開講前に希望者による特訓が開始されています。私も、月曜日から毎日参加していますが、今日はせいろ蕎麦をいつもの粉1キログラムを増量して1.5キログラムで打ちました。

 午前中の講義では一茶庵社長の片倉氏から「開業プランニングのポイント」ついて、有益な話がありました。開業までの道筋をいかに辿るのか、何処から始めたら良いのか分かりませんでしたが、講師によりますと、先ずメニュー構成を考えろ、とのことでした。どういうメニューを自分では提供したいのか、それが決まらないと、店舗の場所、室内設計、などに進めないとのことでした。

 また、講師のお話で、つぶれる店の典型は、定休日・営業時間が不規則であること。次に調理場が汚いこと。このような兆候があると、間違いなく店は駄目になるとのことです。

 毎日行っている蕎麦打ちですが、依然平らに伸ばすことがうまく行きません。包丁はかなり上達しました。少し焦り気味です。

 今日の調理メニューは、そばがき汁粉、伊吹団子を作りました。他に一茶庵特製のわらび餅の出し方も行いました。


蕎麦にヨーグルトを掛けて食べること

2009年04月22日 20時58分27秒 | 起業

○玉子焼き実習中 

蕎麦教室13日目でした。今日のメニューは、一品料理で「鴨焼き」、「玉子焼き」、「鴨柳川」でした。この中では、最も一般的ですが、技術の差が出るのが「玉子焼き」でしょう。

 家では何度も調理しているのですが、普段使っている卵焼き器ではないためか、上手に出来ませんでした。簡単な料理であるだけに、技術の差が現れやすいのです。コツはやはり焼く前に焼き器を充分に加熱し、油を丁寧に何度もなじませることのようです。

 今日は特別講師として、株式会社「イナサワ商店」の稲澤会長が来られました。2時間ほど、蕎麦店専門問屋としての蕎麦の原料について、様々な角度から有益なお話を伺うことができました。

 特に印象に残ったのは、今、日本には手打ち蕎麦屋が溢れている。これからは新しい蕎麦文化を提案するくらいでないと成功は覚束無いのいうこと、でした。

 蕎麦屋を旧来にイメージだけで考えていると発展性は無い。例えば、蕎麦にヨーグルトを掛けて食べるとか、ジャムを掛けるとか。蕎麦汁だけでは特徴を出すことは出来ない、とのことです。蕎麦にヨーグルトを掛けて食べたことがないので、近いうちに試してみたいと思います。


100%蕎麦粉でせいろ蕎麦を打ちました

2009年04月21日 21時15分35秒 | 起業

○蕎麦豆腐です。上に山葵が載り、ざる汁で食べます 

蕎麦教室は本日が12日目でした。今日のメニューは100パーセント蕎麦粉のせいろ蕎麦と一品料理として蕎麦焼味噌、揚げ蕎麦、蕎麦がき、蕎麦豆腐を作りました。

 この内、蕎麦焼味噌は大変美味しいと思いました。特に日本酒を飲みながらこれを食べるのはピッタリの味だと思います。加えて、蕎麦豆腐も繊細な味で美味でした。

 この日のつなぎの小麦粉を入れない、100パーセント蕎麦粉のせいろ蕎麦は、過去に錦糸町のカルチャーセンターで習ったことがあります。今回の作り方はその時とは少し違います。今回の方が手間が掛かります。特に時間が掛かります。どちらが合理的な方法か、今の時点では分かりません。今回は一茶庵方式を純粋に学んでみます。

 この蕎麦教室の講師の先生は片倉先生以外は30歳代半ばの方々です。皆さんに共通しているのは、仕事振りが丁寧だという事です。我々に教えると言う役回りであることを差し引いてもかなり丁寧に思います。プロの料理人は決して手抜きをしないといいますから、当然のことかも知れません。私などは市役所生活36年の間、かなり手抜きをしていたかも知れません。反省しなければなりません。