相模原市の知的障害施設で起きた大量殺人事件の犯人の鑑定留置が終わって、人格障害の診断になったようだ。刑事責任能力があるということで、近く起訴されるらしい。
ところで、措置入院が解除になって間もなくの犯行。措置入院の解除の是非、解除後の対応に、注目が集まり、解除の手当てが色々検討されているようだが、人格障害というものはとても厄介で、未だ治療の手立てが見つかっていない。措置入院の対象として多くあるのは、統合失調症、躁うつ病等なのだが、人格障害についてはとても曖昧な状態に置かれている。したがって、仮に、人格障害だったとすると、今回の事件前に、措置を解除したというのも、あながち常識を外れた判断とも言いがたい。人格障害は、向精神薬が聞きにくく、かつ、経過もあまり良くない。また、措置の対象となりにくいため、本人から退院を強く希望すると、強制措置が取りにくいということになる。人格の偏りが非常に大きいため、社会の中でトラブルを惹起しやすく、危険性が大きいと言われている。
要するに、病気というよりも人格の偏りなのだから、それを修正していくためには、対象者の人格に深く関わり、変えていかなくてはならないということになるが、日本では今のところ、本人が治療?を拒否した場合、これを強力に行う制度的な、法律的な根拠を欠いているようだ。また、これを改善していくための治療法?も、明確なものはないようだ。
本当に、困った問題だが、今回のように大量の被害者が出てくるようになると、このまま放っておくこともできまい。精神科医が一致協力して、治療法?対処法?を研究してもらいたいものだ。
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