強力な台風が来て、今、話題に上っているのが雨戸だ。今の新築住宅にはほとんど雨戸が付いていない。室内に光を取り入れ、明るくするために、ガラス窓の面積は増える一途を辿っている。確かに、こうすることで、日中は照明が要らず、明るくて過ごしやすい。しかし、ガラス窓は、何かが飛ばされてきて、ガラス窓に当たってしまうと、簡単に割れてしまう。台風の爪痕がニュースで流されるたびに、看板が飛ばされて来たり、屋根が飛んで来たり、大木が倒れたりというニュースが一杯報じられる。ガラス窓を見ると、これで本当に大丈夫なのか?と不安になる人は多いと思う。幸い、私の住宅は、4階にあるので、その心配はあまりないと思うが、可能性はないとは言えない。
雨戸と言えば、子供の頃、毎朝、雨戸を出し入れするのが、結構大変な手間だったように思う。雨戸の出し入れは、子供たちの仕事になっていた。子ども心に、「面倒くさいなあ!」と思っていたのを覚えている。
いざ、台風が来るとなると、丸太や孟宗竹を用意し、雨戸を内外から挟み、縄を使って厳重に縛って補強する。当時は、電灯の数も少なく、昼でも暗く、外の様子が分からず、ただただ不安を感じながら、風音を聞いていた記憶が残っている。加えて、我が家はボロ屋で、しかも、茅葺だったし、かなり古くなっていて、あちこち藁で応急措置したような屋根だった。ブルーシートを被せて飛ばされるのを防いでいた。だから、屋根が捲れて、飛ばされてしまうんではないかという不安も重なっていたように記憶している。
ただ、そんな不安一杯で、昼間でも暗くなった部屋の中で過ごしたというのも、一方では、新規な体験、新鮮な体験だったように思われ、今となっては懐かしい思い出となっている。
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