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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

厳冬期の夜回り

2010-02-12 10:03:07 | ドネーションシップ
※ドネーションシップわかちあい会員ページより、Yさんの日記を紹介します。


◆厳冬期の夜回り (2010・2・8)

先日、野宿者ネットワークの夜回りに参加させてもらいました。
生田さんは都合で参加されなかったので、
代わりにAさんが出発前の打ち合わせなどをしておられた。
Aさんの話によると、野宿者ネットワークの夜回りエリア内での野宿者数は、
2年ほど前に比べたら半分ほどに減っているという。
たぶん生活保護が受けやすくなったおかげで、
路上生活から居宅生活へ移りやすくなったからだろうと話されていた。

それ自体は嬉しいことだけれども、生活が厳しくなっている人たちが多くなっているのも事実。
実際今回の夜回りでも、最近野宿生活をはじめたばかりと思われる方が数人おられた。
野宿者を生みだし続ける社会、野宿者に無関心な私たちが変わっていかないとどうにもならない気がする。

当日の京都は吹雪だったし、大阪もとても風が強くて寒さの厳しい夜だった。
ダンボールの囲いと毛布だけでは、とてもしのぎ切れない寒さだ。
厳寒の中、野宿を強いられている人の気持ちは一体どれほどのものかと思ってしまう。
行政が用意したシェルターもあるのだけれど、整理券をもらうのに長時間並んだり、
お酒が飲めないことや、人とのしがらみが苦しかったりで、野宿を選ぶ人も少なくない。
シェルターの定員も限られている。
自分がシェルターを利用することで、
身体の弱っている仲間が利用できなくなることを思ってしまう人もいるのでしょう。

野宿者の話を聞いていると、他人の世話になりたくないという思いだけではない、
たとえ貧しくても自由を求める気持ちや、
自分の力で生きていく強い誇りがキラキラと輝いているように感じるし、それがまた痛々しくもあった。
自分が野宿することになったなら、こんなに強い気持ちでいられるのだろうか?

今回で7回目の夜回り参加になるけれど、2~3カ月に一度しか参加できない私は、
お荷物というか何も役にたっていないわけで(荷物持ちぐらいかなぁ)、
このまま参加させてもらっていいものか(迷惑でないか)という気持ちもあったのです。
ひたむきに地道に夜回りをされているネットワークのみなさんにたいして、
こんな中途半端なかかわりはどうなのかと。
この問題に“無関心ではない自分”でありたいがために
参加させてもらっているのではないかと思ってみたり。。。。

でも参加させてもらうたびに、教えられることや考えさせられることがあります。
こうして日記に書くことで自分なりに考えたり、意見をもらったりする機会を頂けるのはありがたいことだし、
そこからなにかしら役立つことにつながっていけたらと思っています。


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◆お知らせ◆
愛知で派遣切りで仕事を失った人たちの相談会を継続してきた
愛知派遣村実行委員会よりお知らせです

なくそう貧困、つながろう愛知集会
~反貧困ネットワークあいちに向けて~
2010年2月28日(日)13時~
名古屋市中区役所ホール
“年越し派遣村”の宇都宮健児さん、湯浅誠さんが参加されます

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