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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

愛する飯舘村を還せ!村民決起集会 決議文

2011-04-29 11:02:58 | 東北・関東大震災
※福島原発から30キロ圏外にあって
風向きや地形の影響が大きく放射線量が高い飯館村。
農業を基盤にした6000千人の村で、
ずっと持続可能な村づくりをめざしてきました。
その村の未来を原発事故が奪ってしまいました。

2011年04月26日、この飯館村で、
愛する飯舘村を還せ!!村民決起集会が行われました。
動画を見ました。アドレスを紹介します↓↓
http://www.ustream.tv/recorded/14286335
村の人たちが次々と壇上に立って自分の思いを語られます。
(そのあと別の村からの連帯の発言もあります)
怒りと憤りでいっぱいなのですが、
絶対的な人のあたたかさが伝わってきます。
東電や政府の対極にあるものです。

最後に採択された決議文、
動画から聞きとった内容を紹介します。
(聞き間違いがあったらすみません)

*************************

愛する飯舘村を還せ! 
村民決起集会 決議文

春の訪れを感じる木々の芽吹き、花々の開花、
いつもなら田植えの準備にいそしむ季節のはずでした。
私たちの飯館村は地震の被害は沿岸部に比べれば少なく
本来なら地震後すぐに近隣の市町村に駆けつけ
被災した人たちの支援に向かっているはずでした。

しかし私たちの愛する飯館村には
忘れもしない去る平成23年3月11日の大震災と
その津波に起因する
福島原子力発電所の事故により
信じられないほどの放射性物質が降り注ぎ、
祖先が私たちが心血を注いで大切にしてきた大地が
汚染されてしまいました。

あの大震災から1ヶ月半、
今も放射能の恐怖にさらされています。
そして今、怒り、憤り、不安、とまどい、悩み、  
さまざまな言いようのない思いが
私たちの胸に込み上げています。
私たちは奇しくもこのような事態になって
あらためてこの村と、
この村に生きてきた意味を見つめ直しています。

延々と広がる牧草地、
青く突き出ているような空、
一斉に咲き乱れる花々
黄金色に輝く稲穂、
満天にまたたく星空、

その景色をもういちど大切な人たちと眺めたい、
そして、
今までどおり子どもたちの笑い声がする登校風景、
おじいちゃんやおばあちゃんたちの笑顔を、
この飯館村で見たいんです。

その日をむかえることを、
再び飯館村の土のうえで
子どもたちが走りまわれるために
彼らに未来を託すことができるように
以下のことを決議します。

私たちは国と東京電力に対して
一、原発事故の一刻も早い収束を求めます。
一、迅速な計画的避難の完了を求めます。
一、私たちが暮らしてきた美しいこの飯館村の返還を求めます
一、私たちの愛郷心を維持し、子どもたちに未来を託すための
  必要な補償を求めます

平成23年4月26日
村民決起集会に集う仲間一同

******************
※決議文案の作成にあたって色んなやりとりがあったと
提案者の人が話しています。
(動画の最後の方、1:27~くらいからです)
なまぬるいんじゃないか、という意見もあったようです。
東北の人は我慢強い、と言われるそうです。
自分だけが正しいなんて思ってないし、
自分だけ守ろうなんて思ってない、
人を非難したり、誰かを攻撃したり、否定したくない、、
といった気持が強いのかなと思いました。
その我慢強さが裏目にでているんじゃないかと、
提案者の人が言ってました。
それでも、色んな意見を交わしあった末に、
この決議文を書かれた飯館村の皆さんに、
私はものすごいパワーを感じました。

今回の地震と津波、原発事故に直面して、
混乱のなかにあっても略奪や暴動もなく、
互いに支えあう日本人の姿が称賛とともに伝えられてました。
けどそれは同時に、
お上やに逆らわないことや、
横並びの協調をよしとして自分を殺していくような
(結果的に強いものに迎合していく)
日本人気質と裏腹でもあると感じていました。

放射能汚染によって村を奪われた怒りと憤りを、
(愛する飯館村の、この景色を、)

>もう一度大切な人とともに眺めたい

という言葉に込めた村の人たちの思い。
その思いのあたたかさとやさしさが、
大地に深く根を張った強靭な強さが、
力になって
東電や政府のいのちと人間の軽視、
利益優先、自己保身優先、、、
そんな秩序や権力なんか無力化する!
そんな力を獲得したいと思います。

言葉足らずですが、
飯館村の村の人たちとともにありたいと
思っています。(遠くから勝手にですが)
(さき)

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3 コメント

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Unknown (さき)
2011-05-01 16:09:14
ネット見てて出会った言葉です↓

あなたは、日本が好きですか。
それなら、どうぞ、 おとなしい日本人。何でも我慢強い、日本人。何でも、Yesの日本人という殻を脱ぎ捨ててください。貴方たちは、我慢強くある必要はありません。怒っていいのです。

その怒りが、自分の為の怒りではなく、他人を助けるための怒りであるとき、この国は、立ち直れます。
返信する
Unknown (さき)
2011-05-01 16:43:21
「結婚して子供産みたい」 
東電の住民説明会で怒り、困窮の声
写真http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110430/dst11043023570031-n1.htm
2011.4.30 23:55 産経新聞

 「結婚して子供を産むという夢がある」「原発事故で住む所さえない。戦争の時よりひどいと言うお年寄りもいる」。福島県飯舘村と川俣町で30日開かれた東京電力の住民説明会。住民から原発事故への怒りや生活面での困窮を訴える声が相次いだ。

 飯舘村の中学校の体育館フロアは、大勢の村民で埋め尽くされた。鼓紀男副社長ら東電幹部5人は返答する際に立ち上がる以外は、終始正座したままで質疑に応じた。

 質問に立った高校1年の渡辺菜央さん(15)は「子供が産めない体になるのではないかと不安」と訴えた。東電側が「いろんな対策を取り、そうならないように努めています」と答えると、渡辺さんは「だったら、もっと早く避難を呼び掛けてほしかった」ときっぱり。参加者からは大きな拍手が起きた。
返信する
飯舘村の苦悩(動画です) (さき)
2011-06-14 18:29:01
持続可能な村づくりを進めてきた
原発被災地の苦悩
飯舘村後方支援チーム
糸長浩司さんの話
http://www.eizoudocument.com/0606itonaga.html
2011年4月13日 衆議院第二議員会館「原発震災から子どもたちを守れ!院内セミナー」
返信する

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