君へ。 つたえたい気持ち三十七話
ダ・ヴィンチ編集部:編
メディアファクトリー 2004 ダヴィンチブックス
電話ってどういう時にかけるものなんでしょう。
FAXってどういう時に使うものなんでしょう。
メールってどういう時に送るものなんでしょう。
私は、なにか用事があるときにしか、それを使うことができません。
なんとなく話したいから…っていうのも、立派な用事なのかもしれないのですが、そんな理由で、電話やメールを使うことができません。
電話をする、メールをする、FAXを送るということは、相手がいないとできません。
そして、電話をし、メールをし、FAXを送った相手には、それだけの時間と、労力を割いてもらわないといけない。
ですので…、なかなか気軽にそれらを使うことができないのです。
いや、それは真実じゃないのかもしれない。
正確に言うのなら、そうやって、相手に時間と労力を割いてもらう分、こちらもそれ相応の準備をし、時間と労力を使わないといけない。
それが大変だから、なるべくそれらの手段を使わないようにしているのです。
だから…。
その中でも一番労力を必要とする電話は、本当に大事な用事があるときでないと、使いません。
メールで済むならメールで、FAXで済むならFAXで、なるべく文章で済ませようとしてしまいます。
基本的に、話すのが苦手なのですね。
その場で何を話したらいいのか考えながら、直接お話しするよりも、あれこれ推敲して、伝えたいことが一番伝わる文章を選ぶことのできるメールやFAXの方が、気が楽ですし、なにより、そちらの方が正確に物事を伝えられる…ような気がするのです。
実際は、声でしか伝わらないことも沢山あるのですけどね。
そんな私ですが、相手からかかって来る電話やメールは、いつでも歓迎します。
そんなこと言っても、そうそういつでもという訳にも行かないとは思いますが。
なぜなら、相手からかかって来る電話は、こちらが受身だから。
私が苦手としているのは、最初に、「電話をかけるぞ」、「メールを送るぞ」という行動なのです。
それさえ越えれば、後は何とかなる。というか、なるようになる。
だから、その部分を相手が行ってくれる、かかって来る電話や、送られてくるメールは、比較的気楽に受けることができるのです。
たかが電話、たかがメールですけど、大事なコミュニケーションの手段。
そう思うと、なかなか気軽には使えない…のは、私のコミュニケーション能力が不足しているからでしょうか。
世の中がどう変わり、通信手段がどう変化しようとも、送り手の心というのものは必ず刻印されている。
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