読書感想文

ただただ読書記録。

とびたて!竜の子ダンド

2007-12-03 22:57:10 | 読書感想文
とびたて!竜の子ダンド
ジェニー・ニモ:作 アラン・マークス:絵 安藤紀子:訳
偕成社 2002


焦るな。
今は無理でも、きっと飛べる日は来る。

焦るな。
周りに取り残されたような気がしても、自分には自分のペースがある。

焦るな。
今なすべきことを、自分の信じる道を。

きっと飛べる日は来る。


心配しなくても、子どもたちはそのうちに飛び立っていくものです。
自分のペースで、自分が飛ばなければならないと思ったその時に。

飛び立っていく…ものよね?

問題は、「飛ばなければならない」って思うかどうかなんだよなぁ。




「とばなきゃ。いまとばなきゃ、いつとぶんだ。」

海にしずんだ宝をさがせ! 編集長ジェロニモ

2007-12-03 22:45:30 | 読書感想文
海にしずんだ宝をさがせ! 編集長ジェロニモ
ジェロニモ・スティルトン:作 郷田千鶴子:訳
フレーベル館 2002


文字による演出がとても楽しい本。

フォントによる演出はもちろんのこと、時には曲がりくねり、時にはハート型を象り…
太くなったり、細くなったり。
様々な文字使いにより、場面の状況がより詳細に演出されています。

挿絵も多く、子ども達にとても人気のある本、そしてシリーズです。


ですが…
この本のもっとも気になるところは、そんなところじゃなくて、作者なのです。

作者のジェロニモ・スティルトン。
これは、登場人物…というか、登場ネズミそのままの名前です。
この作品自体、ジェロニモさんの語りという形で進んでいます。
そして、作品の中で、この本と同じ題名の本を書き上げるのです。
つまり…この本自体が、ジェロニモさんが作品中で書いた本…という扱いなのです。

だから、作者のジェロニモ・スティルトンさんが、実在するとは思えません。
それは、カバー裏の作者紹介を見ても明らかでしょう。

じゃあ、今度は訳者の郷田千鶴子さん。
一見普通の名前。
この人が、ジェロニモ・スティルトンさんが書いた本を訳しましたという形を取って、この作品を作ったのかな…と最初は思ったのですが…。

ん。
でもまてよ。
ごうだちづこ…?
ゴーダチーズ…こ?

あら?

この作品の中に出てくる、登場人物…というかネズミは、多くがチーズの名前を含んでいます。
そして、この訳者さんにもまた、チーズの名前が…。

こうなると、訳者も実在する人物かどうか怪しく…。
カバー裏の紹介でも、やっぱりネズミ扱いですしね。

このシリーズ最大の謎は…いったいこの本は誰が書いたの?
ってことだったりするのです。




ぼくの名前はスティルトン。ジェロニモ・スティルトンさ。

チョコレート工場の秘密

2007-12-03 22:26:57 | 読書感想文
チョコレート工場の秘密
ロアルド・ダール:著 クェンティン・ブレイク:絵 柳瀬尚紀:訳
評論社 2005 ロアルド・ダールコレクション 2


後継者探しのワンカ氏の策。
だけど、そのやり方って、あまり上手いとはいえないですね。

だって、どう考えたって、たくさん買ったものが有利なんですもの。
そりゃ、金の力に任せて、チョコ買いまくった人間が集まるでしょうよ。

チャーリー君がいたのが奇跡。
まあ、もともと、その奇跡あってのお話なんですけれども。


さて、このお話も、以前に読んだ、「おばけ桃」と同じく、新訳、旧約で評価が分かれるようです。
今回、私はこちらの新訳しか読んでいないので、なんとも言えないのですが…

図書館にくる子どもたちを見てる限りでは、こっちの新訳の方が人気みたいです。
まあ、それはただ単に、こちらの方が新しいからってだけなのかもしれないですけど。




この九十六歳半のお年寄り、ここ二十年間ベッドから出たことのないお年寄りは、床に跳び下りるや、パジャマ姿で勝鬨の踊りをおっぱじめた。


関連リンク
Wikipedia
ロアルド・ダール
柳瀬尚紀

過去の感想文
おばけ桃が行く ロアルド・ダールコレクション 1