ポートランド日記

米オレゴン州ポートランドでの生活模様

ポートランド警察の騎馬隊

2010年04月13日 | 地元事情
昨今、ポートランドにおける警察および警官の職務状況について地元で議論が巻き起こっている。

それというのも、今年1月末に市内で黒人の若者が背後から警官に銃殺され、最近では3月末に精神異常者がやはり警官によって銃殺されるなど、警官の銃による事件が相次いだため。

アメリカでは、“発言の自由”が尊ばれ、とにかく賛成でも反対でも自分たちの意見を表明するべく、市内の各地でデモ行進や警察や市庁舎前での抗議活動などが、ここ数日行われていた。

これを平和裏に収束または取り締まるためか、市内における警官の配置も少し増えたようで、観光局前の広場にも、騎馬隊の警官たちがやってきた。“デモの取り締まり?”と問いかけたところ、人のよさそうな警官の一人は“いつも通りルーティーンの巡回”だと答えたけれど、平日の昼にこんなにたくさん騎馬隊を見たのは初めて。

ポートランドはアメリカ全土でもかなりリベラルな土地柄として知られるため、様々な意見がある一方、多くの市民は警官が“背後から”銃を撃つ行為に不信を強めているようで、警察上層部および市長も事件の弁明に奔走。人によっては、(すでにアメリカは銃社会なのだから)銃なくして、どうやって警官が仕事を遂行することができよう、と警察側に同情的な意見もあったけれど、大半は、警察官の銃の取り扱いと緊急時の対応訓練の欠如だと指摘する声が多い。銃に馴染みの薄い日本人としては、警官が銃を使うことに否定的な市民が多くいることは、この街に住む上で心強い思いがする。

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