あの海に行きたい・・・

朝、会社に着きメールボックスを開いた。
兄からメールが来ていた。「父方の祖父のお通夜に行ってきた」と。
ショックと共に、事後報告に悲しみを感じた。
プライベートのメールボックスを開くと、姉からも同様のメールが来ていた。

なぜ電話一本してくれないのだろう。
遠い所にいて、何も出来ないからこそ欲しい「1本」がある。
もし電話で悲報を聞いていたら、夜の便で日本に帰れたかもしれない。
ただそれだけをわかって欲しかった。

祖父とは、父方の祖父のお葬式以来会っていなかった。

あれから約7年。
会いに行けないままのサヨナラになってしまった。
いや、会いに行けないままじゃない、会いに行かないままだった。

先月亡くなった友人然り、会いに行く機会はあったのに行かなかった。
あんなに小さい頃可愛がってくれたのに、大きくなってからは1度も行かなかった。
なぜ？　遠いから？
いや違う。車で行けば2－３時間位で行ける距離だ。
いつでも会えると思っていた。
そんな自分が情けない。

異国で暮らす上、1番辛い事は、会いたいときに、緊急のときに、
その人に会うことが出来ないと言う事だと知った。

今僕に出来ることは、ご冥福をお祈りする事だけです。

小さい頃、よく連れて行って貰った、家の裏のあの海に行きたい。