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岩手県滝沢市 チャグチャグ馬コ 鬼越蒼前神社①ビッグルーフ滝沢から神社へ

2023年11月20日 14時24分04秒 | 岩手県

鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社。岩手県滝沢市鵜飼外久保。

鬼越蒼前神社は、チャグチャグ馬コ(うまっこ)の参拝神社で、行列始めの聖地として知られる。慶長2年(1597)沢内村の馬が野良しごとの途中で暴れ出し、滝沢まで駆けてきて死んでしまった。村人たちはこれを手厚く葬って祠を建てた。これが鬼越蒼前神社の始まりといわれ、以来5月5日の端午の節句には仕事を休んで馬に飾りをつけ、この神社に参拝するようになった。かつては鬼越坂の中腹に「駒形神社」として祀られていたが、明治24年(1891年)に現在地に移転した。

「チャグチャグ馬コ」は、毎年6月第2土曜日に行われる「蒼前様」を信仰とするお祭で、100頭ほどの馬が、滝沢市の蒼前神社から盛岡市の八幡宮まで14キロの道のりを行進する祭である。馬のあでやかな飾り付けとたくさんの鈴が特徴で、歩くたびにチャグチャグと鳴る鈴の音が名称の由来といわれている。

もともと旧暦の5月5日に行われていたが、農繁期と重なるため昭和33年から新暦の6月15日とされた。平成13年から、6月の第2土曜日に開催されている。

昭和53年に文化庁から「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され、平成8年には、馬の鈴の音が環境省の「残したい“日本の音風景100選”」に選定されている。

伝統衣装に身を包んだ馬と子供たちが行進する岩手の初夏の伝統行事「チャグチャグ馬コ」が10日、行われた。4年ぶりに行動制限なしの通常開催となった。たくさんの鈴が付いた華やかな装束の馬約60頭が、それぞれの背に地元の子供たちを乗せて隊列を組み、岩手県滝沢市の鬼越蒼前神社を午前9時半ごろスタート。盛岡市の郊外から中心部に入り、盛岡八幡宮でゴールする約14キロを約4時間かけて行進した。(毎日新聞)

2023年6月10日(土)。

八幡平市の道の駅「にしね」で起床。本日は「チャグチャグ馬コ」の見学から始まる。1970年代から知っていて、ニュースでも度々見ていたので、今回の旅行の行程を調整していた。ニュース映像では、水田の中を岩手山を背景に行進する風景が印象的だが、それは出発地点である滝沢市の鬼越蒼前神社付近であると知り、鬼越蒼前神社を目指すことにした。

ただし、鬼越蒼前神社周辺に見学者用駐車場はなく、南西に1㎞あまり離れた滝沢市役所と市役所前のビッグルーフ滝沢が指定駐車場となり、無料シャトルバスで神社へ向かうことになる。ビッグルーフ滝沢のバス停からは神社に7時20分に到着する盛岡駅からの第1便から始まり、第2便は7時40分到着、次は8時着、以降10分おきに運行される。ビッグルーフから神社までは約5分だが、バス停からの出発時刻は7時10分からだったかもしれない。

6時40分ごろビッグルーフ滝沢の駐車場に着くと、半分ほど埋まっていた。ビッグルーフ滝沢でリーフレットを見ていると、9時45分から10時30分まで退出不可と書いてあったので、帰るときに規制のない道路反対側の滝沢市役所の駐車場に移動して駐車した。

6時50分ごろ、ビッグルーフ滝沢の市役所側正面広場へ歩いていくと、参加する馬が準備していたので見学した。

装束着付けの様子。

馬を飾り付けるのは愛馬精神のあらわれともいえる。蒼前詣が浸透して近郊からたくさんの馬が集まるようになり、中には馬具などに趣向を凝らす飼い主も出てきた。やがて寛政の頃には南部家から譲り受けた「小荷駄装束」(小荷駄とは参勤交代で江戸へ上がる大名が行列の後尾に従えていった輸送馬隊のこと。装束は軍用駄馬具だった)を着けて参加する馬も現れ、大流行した。これが現在のチャグチャグ馬コ装束の原型といわれている。

現在使われている装束は、小荷駄装束の流れを汲み、馬の汗に強い良質の麻を素材とした手編みで、紫紺染めや草木染めといった南部盛岡地域ならではの染料を用い、昔ながらの手作りで丹精込めて仕上げられる。

「チャグチャグ」の語源は装束につけられた鈴の音の擬音である。首には鳴り輪という熊よけのドーナツ型の大鈴が下げられるが、これはオオカミよけの名残であり、広い場所であれば4㎞四方に鳴り響くといわれる。

装束の取り付け順序には一定のしきたりがあり、着付けは数人がかりで行う。最初に鞍をつけてふたのぶとん(飾りぶとん)を掛け、結い上げて腹部を包み込み、真鍮製の鳴り輪を取り付ける。続いて、むながい、しりがいといった鞍を固定する装束を着せ、首よろい、まびさし、鼻かくし、耳袋、はづな(手綱)、おもがいと進み、最後に吹流しと呼ばれる垂れ幕を下げる。装束には大小約700個の鈴のほか、戦列駄馬具の名残を留めたまんじゅうと呼ばれる飾りが数多く着けられている。これらの装束の総重量は約60kgもあるため、行進当日は早朝から家族総出で取り付けを行う。

引き手・乗り手の人間の衣装にもシンプルながら一定のルールがある。

男性の場合は、腹掛け(前掛け・胸当て)、乗馬ズボン、腕さし、地下足袋、はんてんを黒で揃え、豆絞りの手ぬぐいを鉢巻にする。手ぬぐいをほっかむりにしたり、首にかけることは認められていない。

女性は盛岡市の隣町の雫石町に古くから伝わる「あねっこ衣装」に身を包む。まず、かすりの着物を黄色の帯で結び、帯の黄色が見えるように前掛けを着け、黒のももひきに白い足袋と草履を履く。手には手甲、頭には豆絞りの手ぬぐいと赤いぼんぼりの付いた編み笠をかぶる。

この細かい取り決めには、「乗り手・引き手の衣装も含めての文化財である」という、参加者の強い思いが込められている。

ビッグルーフ滝沢のバス停からほぼ満員の第2便のバスに乗って7時30分過ぎに神社前に着いた。神社前の駐車場には馬を運んできた多数のトラックが駐車していた。

神社の境内に入ると、「滝沢駒踊り」が踊られていて驚いた。ビッグルーフでもらった観光物産協会のリーフレットを見ると、7時30分神輿出発、滝沢駒踊りと書いてあり、神社やビッグルーフ滝沢で午後までイベントが開催されていることを知った。

8時30分が馬コの神社への集合時刻だが、8時20分過ぎから馬が集まりだした。

岩手県滝沢市 滝沢市埋蔵文化財センター②古墳時代 大釜館遺跡出土の宇田型甕



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