チャグチャグ馬コ。鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社。岩手県滝沢市鵜飼外久保。
2023年6月10日(土)。
チャグチャグ馬コの行進は鬼越蒼前神社を9時30分に出発する。8時30分ごろから飾り付けられた馬と人の一団は鬼越蒼前神社に各地から入場し、人馬一体となって社前でお参りして無病息災を祈る。これが本来の「蒼前詣り」の原型である。
「蒼前」とは、遠い昔、東北地方に住んでいた病馬の治療や農耕技術の巧みな馬匹育成者の名前といわれており、鬼越の蒼前神社には農業の神・馬の守り神として男子騎馬像の蒼前様が祀られている。
蒼前神社の縁日は旧暦の端午の節句になっている。ちょうどこの時期は当時、水田の代かきの最盛期に当り、田打ちに続く代かきの重労働で馬がへとへとに疲れるころであり、馬を連れて蒼前神社で無病息災を祈るとともに、人馬そろって「さなぶり」を楽しむ風習が生まれた。さなぶりは早上(さのぼり)、早(さ)は稲のことで、田植えがすんだ祝いを意味し、やがて農作業の骨休みをかねた祝宴全般を指すようになった。
1930年に馬好きで知られた秩父宮殿下が来県した際に、蒼前神社参詣後に列を成して盛岡八幡宮の神前馬場で馬ぞろいを見せたところ大変な評判となったため、翌年からお参りの後盛岡八幡宮まで行進し、開催するのが恒例となった。
昭和20年からの2年間は行事が中止されたが、有志により復活した。パレードへのさまざまな工夫が施されるようになり、年を追って華やかな行事へ変化を遂げていき、初夏を彩る風物詩として全国的に知られるようになった。昭和53年に文化庁から「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され、平成8年には「チャグチャグ」となる鈴の音が、環境庁(当時)の「残したい日本の音風景100選」に選出された。
お参りを済ませた成人男性に酒が振る舞われる。
社殿の横で隊列を組む。
境内で順番を待つ仔馬と母馬。
9時20分過ぎに1頭目が境内から鳥居へ向かい、行進が始まった。
9時30分過ぎ。岩手山と水田風景のベストポイントを通過。
9時35分ごろ、左へ行進する馬列と別れ、直進して滝沢市役所へ向かった。
10時ごろ滝沢市役所前に着いたが、行進はまだ来ていなかった。
10時10分ごろ滝沢市役所の駐車場を出て、花巻市の宮沢賢治記念館へ向かった。