
第168回の芥川賞は、2人が受賞でした。
文藝春秋3月号を買って読んでみました。
「この世の喜びよ」は、二人称の小説。主人公に対して、あなたと呼ぶ形式です。最初はちょっと戸惑いますが、読んでいるうちに慣れました。
主人公は子育てが終わってパートに出ている女性、その日常が淡々と綴られています。
なかなかストーリーに没頭することができず、中盤になると惰性で文字を追うような感覚になっていたのですが、それがある時点から不思議にのめりこんでいきました。
正直いうと、あまり現実感がない、というか、私自身が経験的に乏しい事象なので、読み終えてもいまひとつすっきりしない感じが残りましたが、おそらく育児経験のある女性だともっと深いところまで理解が進むのでしょう。
本作を読んだ後に選考委員の選評を読みましたが、けっこう人によって印象が分かれる作品だと感じました。
受賞者インタビュー。作者は高校で国語の先生やってるんですね。
著者プロフィール。
もうひとつの受賞作はこれから読みます。
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