報道陣の問いかけに答える川越氏(山形市松波で)
サッカー・J1のモンテディオ山形を運営する山形県スポーツ振興21世紀協会の川越進理事長(63)が、30日の同協会臨時理事会で、同日付の辞任届を提出し、受理された。
川越理事長は辞任理由について、J2への降格に伴いサポーターから辞任を求める要求書が出されたことなどを挙げ、「観客がなかなか集まらず、赤字を実質(2010年度、11年度の)2か年計上したのが一番大きな理由」と話した。来年3月末までの残り任期は、同協会副理事長の高橋節副知事が代行する。
関係者によると、この日の臨時理事会は山形市松波のあこや会館で非公開で行われ、理事長の人事案件を審議、約1時間で終わった。
川越理事長は臨時理事会後、報道陣の取材に応じ、「12月3日に来年のシーズンシートの予約を開始するので、今辞めた方がプラスになると思った」とこの時期の辞任について説明。「観客数の伸び悩みと成績不振の引責辞任か」との質問には、「そう取られても仕方ない」と答えた。その後、モンテディオ山形のホームページ上で、「皆様のお役に立てず大変申し訳ありません」とコメントを出した。
今季でJ1・3年目のモンテディオ山形は、11月3日のヴィッセル神戸戦に敗れ、J2降格が決定。11年の観客数は1試合平均9469人で、前年比で2000人以上減り、7300万円の赤字を出した10年度に続き、11年度も赤字となる公算が大きい。このため、19日のホーム戦後、サポーターがJ2降格や赤字の責任を取って即時辞任するよう求める要求書を署名簿とともに川越理事長に手渡していた。
署名活動をした一人は辞任について、「来季に向け新しく旅立つモンテにとって重要な決断。次の理事長には経営能力のある人を選んでほしい」と話した。
高橋副知事はこの日、「川越理事長が重い決断をしたのでその思いを引き継いでいきたい。新しいシーズンに向けて体制作りに早期に取り組む」と語った。
(2011年12月1日08時53分
読売新聞)
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