鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

人口減少を考える

2013年04月17日 20時30分26秒 | Weblog
タイトルはちょっと大きく風呂敷を広げた感じですが、人口減少という課題を少し考えてみたいと思います。

今日の報道で、総務省が16日発表した2012年10月1日現在の人口推計によると、前年度と比較して、外国人を含む日本の総人口は28万4千人の減少とありました。人口減少を考えるとき、日本からの転出などの社会的理由はもちろん、死亡者数の増加などもあります。
人口減少は非常に大きな課題だと思うのですが、しかし一方でピンときにくい課題でもあるのではないでしょうか。

その理由は、人口減少について考えるとき、短期的な視点や近視的な観点からは捉えにくいからだと思います。
鈴鹿市でも今後大きな課題になることは間違いないのですが、実際、鈴鹿市では直近では微減の傾向であり、先の一般質問の答弁でも「コーホート変化率法で平成33年までの推計で人口は微減と予測。20年後の推計は行っていない。」とあるように、問題の大きさは読みとりにくい状態になっています。

今回の28万人についても、47都道府県で均等に割ると1県あたり約6千人、三重県では14市15町で均等に割ると約200人と、もちろん都道府県での差や自治体間の差があるとはいえ、人口の多いところで考えると、あまり差がないように感じてしまうかもしれません。

しかし28万人の減少は、いくら外国人の方々の社会的移動による減少があるとはいえ、現在の鈴鹿市の総人口以上の人数がいなくなっているということです。

極論と言われるかもしれませんが、たった1年で鈴鹿市と同じような自治体がひとつ消えていると考えたらどうでしょうか。1年で誰も住まなくなった、いなくなった街があると考えたらどうでしょうか。
28万人の消費が生み出すことのできる経済効果がなくなってしまったと考えたらどうでしょう。
そう考えれば、人口減少の課題の大きさがわかるのではないでしょうか。

そのような流れの中で、鈴鹿市だけが大丈夫な訳はないはずです。
今後、全国的に人口減少が進む中で、人は住まう場所を移動するなどするでしょう。社会的移動も含めれば、これから自治体間でも大きな課題になるのではないでしょうか。

もちろん、子どもを産みやすく育てやすい社会を形成することを行わなければいけないと思います。それは自治体間の競争に任せるのではなく、国レベルで真剣に取り組むべき課題だと思います。また、私たちも考えるべき課題だと思います。
そのためにも、人口減少という課題を単に出産や子育ての政策だけとつなげるのではなく、その他の政策課題とつなげながら、目の前の政策判断を行うべきだと思います。

個人的には悲観論ばかりで考えていません。
時代の転換点だと思っています。これまでの社会のしくみから、新しい社会の仕組みに移る転換点だと考えています。
だからこそ、鈴鹿市においては、人口減少という課題を真正面から受け止め、長いスパンから今を考えるという戦略や視点が大切だと考えています。
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