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田沼意次は、1772年、十代将軍[ 1 ]のもと、幕府の政務を統括する[ 2 ]の職に栄進すると、幕政の改革に乗り出している。意次の改革の内、特に注目すべきは貨幣政策である。その政策は、従来、重量によって価値を決めていた[ 3 ]を計数貨幣化することによって、[ 4 ]に連結し、一元的な通貨体制を作り出そうとするものであった。ここに、明治社会で本格的に成立することとなる近代的通貨体制の萌芽を読みとることができる。
また意次は、税制改革にも重要な足跡を残している。従来、七公三民などといわれる直接税方式によって税収増加を図っていたが、[ 5 ]を積極的に公認し、[ 6 ]や[ 7 ]を課すことによって、商業を通して得た利益からその一部を徴収するという間接税方式の比重を高めた。
このような徴税方式は、租税を田畑のみから徴収する従来の封建的税法よりも、社会的公平を一歩進めた
近代的税法として評価されている。
さらに意次は、不足しだした金銀を輸入するために長崎貿易で[ 8 ]とよばれる海産物と[ 9 ]の輸出を増やそうとした。
また、[ 10 ]に『[ 11 ]』を献上されたことを契機に、ロシアとの交易を企図して、[ 12 ]などに命じて[ 13 ]の調査にも乗り出している。
現在の北海道にほぼ相当する[ 13 ]は、[ 14 ]藩によって管轄され、先住民アイヌとの交易が続けられた。意次による[ 13 ]調査は、アイヌの農耕民化と内地からの入植によるアイヌ居住地の奪取を、その構想として含んでいた。その計画は意次の失脚によって、中途で挫折することになった。
[解答]
1 徳川家治 2 老中 3 銀貨 4 金貨 5 株仲間 6 冥加(金) 7 運上(金) 8 俵物 9 銅 10 工藤平助 11 赤蝦夷風説考 12 最上徳内 13 蝦夷地 14 松前